E-3 セントリー(Boeing E-3 Sentry)

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2010/01/17(日)
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E-3はボーイング社が製造した早期警戒管制機AWACS機)。愛称は歩哨・哨兵・見張りの意味をもつセントリー (Sentry)。初飛行は1975年。

概要

アメリカ軍は、大型の航空機にレーダーを搭載した空中早期警戒に高い関心を持っており、早い時期から早期警戒機を運用していた。ベトナム戦争の時期には、機体の搭載容量の関係から、早期警戒(空載レーダー)にはEC-121(en)、指揮統制にはEC-130(C-130輸送機の電子戦機型)というように別々の機体を使用していた。これは非効率的で総合的な早期警戒管制能力も低い為、二系統に別れていた早期警戒と指揮統制機能を合わせ持つ機体としてE-3が開発された。

開発に当たっては、ボーイング707-320を母体として利用している。後部胴体の上に二本の支柱に支持された円盤状のレーダードーム(直径9.1m、厚さ1.8m)を搭載していることが外見上の大きな特徴である。大きなレーダードームを追加しながら、特に垂直尾翼の形状変更などの飛行安定性向上策は特に取られておらず、実際にも飛行特性への影響はほとんどないといわれる。

強力な電磁波を発生させるレーダーを装備する特性上機体には窓がほとんどなく、数少ない開口部である操縦席の前面風防には対電磁波防護を施したものが使用され、機体外壁や乗降ハッチ(ドア)等も対電磁波防護の施された分厚いものになっている。その他には、空中給油装置の付加や発電機の能力向上が行われている。

初飛行は1975年。アメリカ空軍へは1977年から就役している。アメリカ空軍のほかは、NATOの共同運用のほか、エンジンをゼネラル・エレクトリックとスネクマ共同開発による新世代のCFM56に換装した機体がイギリス空軍、フランス空軍、サウジアラビア空軍で使用されている。改造母機として利用しているボーイング707の生産数にはこのE-3として製造されたものも含まれており、1981年以降は海軍向けのE-6と共に軍用型しか生産されなくなっていたが、同機は1991年をもって生産終了となった。そのため1991年にE-3導入を検討していた日本の航空自衛隊はAWACS導入に別の母機が必要になり、翌1992年ボーイング社が提案したボーイング767採用し、E-767として4機製造された。

派生型

* EC-137D:E-3開発段階での呼称。3機製造。2機は運用に投入され、1機はJE-3となる。
* E-3A:初期量産型。量産24号機(通算26号機)まで。コアE-3Aとも呼ばれる。TF-33エンジン、AN/APY-1レーダー使用。
* E-3B:ブロック20改修計画に基づくE-3Aの改良型。洋上監視能力の追加、中央コンピュータの処理能力向上、状況表示コンソール5台追加等。EC-137Dの2機とE-3Aの22機(4号機から26号機)を改修。
* スタンダードE-3A:レーダーシステムをAN/APY-2に変更、中央コンピュータの処理能力向上等。自己防御装置(チャフ・ディスペンサー)装備。通算27号機から35号機まで。アメリカ空軍の9機は後に全機E-3Cに改修。NATO の18機は、この仕様で製造。
* E-3C:ブロック25改修計画に基づくスタンダードE-3Aの改良型。状況表示コンソール5台追加等。
* E-3D:E-3Cと同仕様。イギリス空軍向け。CFM56エンジン装備、7機製造。イギリス軍での呼称はセントリー AEW.1。
* E-3F:E-3Cと同仕様。フランス空軍向け。CFM56エンジン装備、4機製造。
* JE-3C:E-3(EC-137D)3号機を後の実験・開発用に使用。C型に改良されており、この機体も含めるとE-3Cは10 機。

仕様

諸元

* 乗員:
    o E-3A: 操縦士4名、機器操作員13名
    o E-3B/C: 操縦士4名、機器操作員17名
* 全長: 46.62 m (152 ft 11 in)
* 全高: 12.73 m (41 ft 9 in)
* 翼幅: 44.42 m (145 ft 9 in)
* 翼面積: 268.7 m2 (2,892 ft2)
* 水平尾翼幅: 13.92 m (45 ft 8 in)
* ロートドーム直径: 9.14 m (30 ft)
* ロートドーム厚: 1.83 m (6 ft)
* 機首-ロートドーム中心間隔: 30.20 m (99 ft 1 in)
* 胴体上面-ロートドーム中心間隔: 4.27 m (14 ft)
* 胴体上面-ロートドーム下面間隔: 3.35 m (11 ft)
* 空虚重量: 73,480 kg (162,000 lb)
* 運用時重量: 147,400 kg (325,000 lb)
* 最大離陸重量: 156,000 kg (347,000 lb)
* 動力:
    o アメリカ空軍 / NATO
        + P&W TF33-PW-100A ターボファン, 93.4 kN (21,000 lbf) × 4
    o イギリス空軍 / フランス空軍 / サウジアラビア空軍
        + CFMI CFM56-2A-2/3 ターボファン, 106.8 kN (24,000 lbf) × 4
* 燃料容量: 22,936 U.S.gal (84,769 L)

性能

* 最大速度: 855 km/h (855 km/h , 1,472 mph)
* 巡航速度: 585 mph, 940 km/h (506 knots)
* 航続距離: 9,250 km (5,000 nm)
* 実用上昇限度: 29,000 ft (9,300 m)
* 連続警戒対空時間: 8~12時間
* 離陸距離: 2,420 m (7,940 ft)
* 離陸滑走距離: 1,945 m (6,380 ft)
* 着陸距離: 1,280 m (4,200 ft)
* 着陸滑走距離: 670 m (2,200 ft)

武装

* 搭載不可
* チャフ・ディスペンサー 4基(エンジンパイロン部に各1基。スタンダードE-3A、E-3C)
* ECM機材搭載可能(スタンダードE-3A、E-3C)

さらに詳しく → E-3 セントリー   早期警戒管制機



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(2003/12)
飯山 幸伸

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