ヘッケラー&コッホ MP5(Heckler & Koch MP5)

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2010/01/08(金)
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H&K MP5とは、ドイツのヘッケラー&コッホ(H&K) 社がH&K G3のバリエーションとして1960年代に開発した短機関(SMG)である。MP5のMPとはドイツ語で機関拳(短機関)を意味する“Maschinenpistole”の略称である。しばしば英語風にマシンピストルとも呼ばれ、日本でも機関拳、機関短と呼ばれることがある。日本の公的機関では同を"機関けん銃"と称している。すでに後継であるH&K UMPが登場しているが、MP5の生産も継続されている。

歴史

H&K G3の技術を応用し、9x19mm拳銃弾を使用する短機関銃(SMG)として開発されたのがMP5シリーズである。

MP5登場以前の短機関銃(SMG)は、携行性と信頼性は高かったものの命中精度は低く、近距離戦で弾幕を張り、精度を重視しない火器だった。しかしMP5は、当時多くの短機関銃で採用されていたオープンボルト撃発ではなく、ボルトを閉鎖した状態から撃発サイクルがスタートするクローズドボルト撃発と、ローラー遅延式ブローバック機構を取り入れたことで銃自体の振動が抑えられ、フルオートマチック(連射)時のコントロールが容易となった。

1966年に登場して以降、H&Kのお膝元であるドイツのみならず、アメリカのNavy SEALs、デルタフォース、SWATをはじめイギリスSAS、香港SDU、韓国KNP-SWAT、日本警察の特殊部隊(SAT)、銃器対策部隊、成田国際空港警備隊、原子力関連施設警戒隊、特殊犯捜査係、海上保安庁の特殊警備隊(SST)、海上自衛隊の特別警備隊(SBU)など世界中の軍隊や警察に配備されており、1977年のルフトハンザ航空181便ハイジャック事件や1980年の駐英イラン大使館占拠事件では事件解決のために使用された。

また、小型版であるMP5K (クルツ) や、これをアタッシュケースに収納したまま発砲できるコッファーと呼ばれる派生型も登場し、アメリカのシークレットサービスなどの要人警護の現場で使用されている。

操作性

多弾数発射後にはヘッドスペース(包底面から薬莢位置決め部までの間隔)の点検をしなければ銃が作動不良を起こすこともある。点検方法は、ボルトを閉じてハンマーを落とした状態で、マガジンの挿入口から中にあるボルトヘッドとボルトキャリアの隙間にシックネスゲージを差込み、隙間がどのくらい開いているか調べる。隙間はメーカーで指定している範囲内になければならない。隙間が許容範囲を超えるとローラーを大きいものに交換する必要がある。そして交換可能範囲を超えた銃はそのまま使用すると暴発などの危険がある為、H&K社に送って修理するか破棄される。

主なバリエーション

MP5は主に軍や警察組織の特殊部隊に運用されていることもあり、使用者の任務と用途に合わせた非常に多くのバリエーションを持つ。

9mm×19弾モデル

* HK54: 原型となったモデル。小改良が施されA1に発展した。

* MP5A1: 伸縮銃床型。弾倉に湾曲形状(バナナマガジン)の新形状のものが導入される。

* MP5A2: A1の固定銃床型。SEF(ドイツ語のセーフ、セミオート、フルオートの頭文字)トリガーグループ。

* MP5SFA2: A2のシングルファイア(単射のみ)トリガーグループ仕様。

* MP5A3: A1の改良型。銃身を「フローティング・バレル」化して命中精度を向上させたモデル。後期生産型はA4と同じデザイン(点射機能はない)のロアフレーム「ネイビートリガー」に変更されている。SEFトリガーグループ。

* MP5SFA3: A3のシングルファイアトリガーグループ仕様。

* MP5N: A3のアメリカ海軍向けモデル。Nは“NAVY(海軍)”の頭文字。アメリカ海軍特殊部隊(SEALs)の発注により生産された。MP5K PDWと同じ大型のフラッシュハイダーを装備する。現行の仕様/発注分はA4仕様に変更されている。

* MP5A4: A3の改良型。点射モードが追加された新型ロアフレームが導入されたモデル。尚、点射機能は2点(2発)および3点(3発)を発注者の要望によって選択可能。ロアフレームの変更に伴いグリップの形状が変更され、ハンドガードが大型化された。また、A1/A2をロアフレームのみ交換することによってA4 /A5仕様に準拠させることも可能である。

* MP5A5: A4の伸縮銃床型。

* MP5F: A5のフランス向けモデル。Fは“FRANCE”の頭文字から。床尾板が大型化された、反動吸収性の高い新型の伸縮銃床が導入されている。日本警察に導入されたものはこのFとほぼ同仕様だが、大型のフラッシュハイダーを装備し、強装弾に対応する。また、日本警察では、「警察官等特殊銃使用及び取扱い規範」第二条により、この銃を「特殊銃」と規定している。なお、玩具メーカー東京マルイが、この銃を基にしたエアソフトガンを「MP5J」の商品名で発売している。

MP5Kシリーズ

秘匿携行に特化されたコンパクトモデル。Kは Kurz の略号であり、ドイツ語で”短い”の意味。銃身部を短縮化して銃床を装着せず、保持安定用にバーティカル・フォアグリップを装備する。本体の小型化に併せ、15発装弾の短縮化弾倉が用意されている(通常の弾倉の使用も可能である)

* MP5K: 基本モデル。銃床の替わりにスリングスイベルの付いた底板が装着されている。SEFトリガーグループ

* MP5KA1: 照準器を単純な門星型にして極限までコンパクト化したモデル。SEFトリガーグループ

* MP5KA4: A4を基体にしたモデル。点射機構を追加した4モードのセレクターを装備した新型ロアフレームモデル。

* MP5KA5: KA4の簡易照準器モデル。KA1のA4準拠型。

* MP5KPDW: Kに折り畳みストックを装備したPDW(個人防衛用装備)として開発されたモデル。Kの欠点とされた「銃身が短いために銃口炎が激しく、全自動射撃にすると照準が困難」という点に対応するために大型のフラッシュハイダーが装着されている。PDWとしては、後に専用弾を使用するMP7が開発された。

* MP5RAS: ナイツアーマメント社とH&K USAによる共同開発。ナイツ社のRAS(レイル・アタッチメント・システム)を搭載し、アクセサリーによる発展性を持たせたモデル。MP5PDWに搭載されている折り畳みストックを装備。

* MP5Kコッファー: Kをアタッシェケースに入れ、そのまま発砲できるようになっている偽装モデル。平時の要人護衛等、露骨に銃火器を携行している事を示さない用途向けに開発された物で、見た目は鞄そのものでしかない。取っ手の左側にトリガーがあり、左側面に銃口穴がある(初弾を発砲するまでは偽装の為に閉塞されている)。またそのまま使用すると銃口炎で鞄部分を焼いてしまう為、フラッシュハイダーが付く。鞄に格納した状態で射撃を行うために、照準器を使わなくとも狙いをつけられるよう、曳光弾を使用する。

* PK3: パキスタンのPOFがMP5KにMP5A3と同じ伸縮ストックを付けたモデル。主にPDWとして使用される。MP5KPDWよりかさばらずコンパクトである。

MP5SDシリーズ

特殊部隊向けに内装式サプレッサーを装備したモデル。”SD”とは Schalldämpfer の略号で、ドイツ語でサプレッサーを意味する。

* MP5SD1: A1のSD型。銃床を装着せず、MP5Kと同じスリングスイベル付底板が装着されている。
* MP5SD2: A2のSD型。固定銃床モデル。
* MP5SD3: A1のSD型。伸縮銃床モデル。
* MP5SD4: SD1のモデルチェンジ型。A4を基体としたモデル。点射(バースト)モードが追加された新型ロアフレームを装備。
* MP5SD5: SD2のモデルチェンジ型。点射モードが追加された固定銃床モデル。
* MP5SD6: SD3のモデルチェンジ型。点射モードが追加された伸縮銃床モデル。

HK94シリーズ

* HK94: MP5の民間向けモデル。フルオート機能がなく、法的に「ピストルカービン」(銃身を延長して銃床を装着した拳銃)扱いとするため銃身が伸ばされている。ロアフレームはHK91に似た独自のものを採用している。

* MP5SF: HK94の公的機関向けモデルで、FBI等フルオート射撃を禁じられた機関向けのMP5とも言える。”SF”はSingle Fire、単射(型)の略号。銃身長及び銃床形状にいくつかのバリエーションを持つ。ロアフレームはHK94と異なり、通常のMP5をセミオートのみとした「FBIトリガーグループ」を採用している。

* SP89: MP5Kの民間向けモデル。フルオート機能がなく、法的に拳銃扱いとするためバーティカル・フォアグリップが無い。こちらのロアフレームも、HK94同様のデザインをしている。

MP5シリーズはロアフレームを個人レベルの作業で交換できるため、フルオート機能のないHK94でもフルオート機能のあるロアフレームさえ入手できれば軍/公的機関用と同じフルオート型に容易に改造できる。そのため、現在では民間向けモデルにはロアフレームが交換できないように設計を変更されたものが供給されている。旧型のロアフレームを持つHK94は、米国の銃器規制下では民間人は所持出来ない。また、HK94、SP89をMP5、MP5Kに改造し民間に販売する行為も、専門の資格を持ったガンスミスによる改造であっても1986年の規制強化(FOPA86)により禁止となっている。

10mmAuto弾モデル

* MP5/10(MP10): 9mmX19弾よりも威力の高い10mmオート弾を使用するモデル。オリジナルの9mm型とは違いボルトストップを装備する。合成樹脂製の半透明弾倉が外見上の大きな特徴。固定銃床型と伸縮銃床型があり、それぞれMP5A2/A4及びMP5A3/A5を基体にしている。10mmオート弾がセールス的に成功しなかった事を受けて、2000年には生産・供給は中止された。

.40S&W弾モデル

* MP5/40: MP5/10を.40S&W弾(10x22mm Smith & Wesson)が使用出来るように改設計した大口径モデル。MP5/10と同じく大型の合成樹脂製半透明弾倉を持つ。.40S&W弾の使用を前提に設計されたH&K UMP40が開発されたために2000年には生産・供給は中止された。

.22LR弾モデル

* H&K社がオフィシャルに製作したものではないが、個人のホビーユーザー向けに幾つかの.22LR弾コンバージョンキットが存在した。

なお、ドイツの German Sport Guns 社が、外見がMP5そっくりで.22LR弾を使用するen:GSG-5というセミオートマチック銃を製作販売している(銃器のカテゴリとしてはピストル、あるいはセミオートマチックライフルに相当する)。製品名のGSGは German Sport Guns から取られている。基本形のAのほか、長銃身のL、ピストル型のP、Pを短銃身化したPKなど、MP5の各バージョンに対応した商品展開がされている。 GSG-5は外見こそMP5そっくりではあるものの、部品は全てGSG社が独自の図面で製造しており、MP5との共通部分は皆無である。ただし、MP5の遊戯銃のアクセサリーを流用できるという。さらに2010年のIWA2010にて、ウマレックス社もMP5A5をモデルにしたMP5セミオートマチック・カービンの発売を発表した。こちらはH&K社よりライセンスを取得しているため、GSG-5と異なりH&KのロゴとMP5の名称を正式に使用している。

性能

口径 9mm
銃身長 225mm
使用弾薬 9mmパラベラム弾
装弾数 30発
作動方式 クローズド・ボルト撃発
    ローラー遅延式ブローバック
全長 550mm(ストック展開時700mm)
重量 3.08kg
発射速度 800発/分
銃口初速 400m/s
有効射程 200m

さらに詳しく → H&K MP5
外部リンク → Heckler&Koch



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