H&K P7K3/Sturm Ruger Mk2/Century Arms M100他

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2010/01/07(木)
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H&K P7は、ドイツの器メーカーであるヘッケラー&コッホ社が開発し、2007年まで製造(販売は2009年4月現在も継続中)していた自動拳である。P7はH&K社特有の独自構造を持ち、1976年に西ドイツ警察の制式拳、PSP(Polizei Selbstlade-Pistole)トライアルに提出され、ワルサーP5、SIG/SAUER P6(市販名P225)と共にP7として採用された。初期にはPSPの名称だったが、トライアルの際に警察側がつけたP7が商品名として使われている。

特徴

ガス遅延式(ディレード)ブローバック方式

P7は第二次大戦末期にドイツで製造されたVolksgewehr 1-5(国民という名称の省力型決戦用兵器)のガス遅延式ブローバック方式を応用したガスシステムを採用している。P7より数年前に開発されたSteyr GBでは、Volksgewehr1-5と類似した設計のガスシステムを採用していたが、P7はガスシステムを小型にして自体の小型化に成功している。

P7の身下部に銃身とは別に設置されたシリンダーがあり、遊底前部に取り付けられたピストンがこのシリンダーに嵌合する構造となっている。弾薬の発火直後、発射ガスの一部が薬室直近に空けられたガス導入孔を通じてシリンダーへ流れ込み、弾丸が銃口を離れ銃腔内の圧力が低下するまでの間、遊底の後退速度はガス圧によって抑えられる。弾丸が銃口を離れ燃焼ガスの圧力が下がるとシリンダー内の圧力も下がり、遊底の後退を遅らせていたピストンへの圧力も弱まるため、薬莢と遊底は自身の慣性により後退する。

ガス遅延式は、銃腔内に弾丸があり高圧の間のみスライドの後退速度を低下させ、圧力が低下すると同時に遊底の後退速度の制御がなくなるという構造のため、弾薬の威力の強弱に対応しやすい遅延方式であるとされている。撃発直後に火薬ガスの一部がピストンに流れ込むが、ガスピストン部も密閉された構造でありVP70のような腔圧の低下による顕著な弾速の低下は生じない。発射ガスを利用するピストンは引き金の付け根にあり、初期のP7では引き金を引く指が火傷を負う場合があり、改良型のP7M8以降には引き金の付け根に火傷防止のプラスティック製ガードが付いている。

スクイズコッカー

P7の最も特徴的な機能としてスクイズコッカーという機能が挙げられる。これは、グリップを握ると撃針(ストライカー)が撃発位置まで後退し射撃が可能となり、グリップを緩めスクイズコッカーを放せば安全状態になる機構で、射撃の開始と安全性を両立させた機能である。

スクイズコッカーは握り込む際には力を入れる必要があるが、射撃中の保持には最初の操作ほどの力は必要としない設計となっている。ダブルアクションの自動拳銃では通常、撃鉄を落とした状態で携行し、緊急時などに発砲の際には撃鉄を指で起さず、重い引き金を長い距離を引き射撃するため、初弾の命中率が低下する問題がある。

逆にシングルアクション自動拳銃では通常、撃鉄を起こし安全装置を掛けた状態で携行し初弾発砲時も軽い引き金を操作することができるが、撃鉄を起こしたままの携行には安全性の問題が生じる。

これに対してスクイズコッカーは、携行時はダブルアクションと同等の安全性を確保し、初弾発砲時にはシングルアクションの軽い引き金で操作できる利点を有する。また、スクイズコッカーはスライドストップを解除する役割も担っており、最終弾を発射後に弾倉を交換し、スクイズコッカーを握り込めばスライドは開放され初弾が薬室へと送られる。しかし、他の銃との操作性が大きく異なり操作の習熟に時間を要し、グリップの大型化を招く等の欠点もありP7以外での採用例はない。

その他の特徴

左右同一の操作性
弾倉は引き金の後ろにあるリリースレバーで外すが、レバーは左右対称で両側から操作可能。
スライドストップの操作はスクイズコッカーで行うため、左右どちらの手でも同様に操作可能。

銃身軸線の低さ
P7はストライカー式の撃発機構のため、回転式撃鉄を持つ銃に比べ銃身軸線は低く、射撃時の銃口の跳ね上がりが少なく反動の制御がしやすい。

固定銃身
P7は銃身が固定されており、比較的命中精度が高い。

撃発機構のグリップ内収納
P7の撃発機構はプレス部品を中心に左側面のグリップ内に小型にまとめられており、グリップパネルを外すだけで容易にメンテナンスや調整が行える。1979年に米国での特許が認められている。
しかし、グリップが通常の拳銃より厚くなっており、特に複列弾倉を採用したP7M13では大型化が著しい。

ポリゴナルライフリング銃身
手入れの容易さ等の利点のあるポリゴナルライフリングを採用。

フルートの彫られた薬室
発射直後に銃身と遊底が閉鎖結合されているショートリコイル式と異なり、ディレードブローバック式の銃器では弾丸が銃口を離れる前の高圧状態で薬莢と遊底の後退が始まっている。しかし、遊底の後退が始まった時点では、薬莢は発射直後の高圧で薬室に張り付いた状態であり、薬莢が引き裂かれる事故が発生する危険性がある。この薬莢の張り付きを防ぐためのフルートと呼ばれる溝が薬室内に設けられている(380ACPを使用するシンプルブローバック式のHK4には、薬莢の張り付き防止とは別目的の薬室リング遅延式のフルートが設けられている)。フルートは銃身と並行した溝であり、薬室の先端から後端にかけて彫られている。発射時のガスの一部はフルートに入り、薬莢の張り付きを防止する。フルートによって薬莢側面は発射ガスに曝されるため、P7で発射された後の空薬莢は汚れ、フルートの溝に沿って凸凹に変形する。

さらに詳しく → H&K P7  Sturm Ruger Mk2(日本語訳)



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白石 光

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タグ : ハンドガン H&K P7K3 ルガー Mk2 M100 Ruger Century

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