ミル-24 ハインド(Mi-24 Hind、Ми-24 Крокодил)

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2010/01/04(月)
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Mi-24(ミル24;ロシア語:Ми-24ミー・ドヴァーッツァチ・チトゥィーリェ)は、ソ連のミル設計局で開発された戦闘ヘリコプターである。1978年以来、ソビエト連邦国内で約2000機が製造され、30ヶ国以上に約600機が輸出された。ソ連のパイロット達の愛称は「Крокодилクラカヂール(クロコダイルのロシア語読み)」であった。北大西洋条約機構(NATO)の命名したNATOコードネームは「Hind(雌アカシカの意)」。Mi-25はMi-24Dの輸出向けダウングレード型であり、Mi-35は同様にMi-24Vをダウングレードした機体であるが、Mi-35P等ダウングレード型ではない発展型もある。

概要

Mi-24は、汎用ヘリコプターであるMi-8を原型として開発された、ソビエト初の攻撃ヘリコプターである。この種の「攻撃ヘリコプター」としては異例の大型機であるが、これは強力な武装で地上を制圧しつつ搭乗させた歩兵部隊を展開してヘリボーン任務を行うことを想定して開発されたためで、歩兵戦闘車のヘリコプター版ともいえるコンセプトである。しかし、戦闘と輸送という二つの役割を一機に担わせる設計は、結果的に悪い折衷になってしまったことから、後継機であるMi-28やKa-50は、より対地攻撃に特化したものとなった。ソ連のアフガニスタン侵攻では、航空主戦力として広範に使用されたが、アメリカがムジャーヒディーンに供給したスティンガーミサイルにより多数が撃墜された。

開発

Mi-24の設計は、アメリカ軍のAH-1ヒューイコブラなどを比較対象としながら、1968年に始められた。最初の量産型であるMi-24Aは、1970年に評価版として納入されたが、旋回が遅い、照準器のトラブルが多発する、並列配置の座席の為視界が悪いなど多くの問題を抱えていた。また、3人乗りのコクピットはガラス張りの部分が大きかったため防御力に不安があった。機体前部の設計が大幅に見直されて縦列複座となり、その他の問題が解決されたのがMi-24D、エンジンの変更などで決定版となったのがMi-24Vである。武装強化型のMi-24Pでは旋回式の12.7 mm4銃身ガトリング機銃の代わりに固定式の30 mm連装機関砲が装備された。

1995 年に導入された最新型のMi-24VMは、軽量のファイバー製メインローターとテイルローターにより、全体的なパフォーマンスが向上し、夜間作戦用などのアビオニクスも一新された。耐用年数やメンテナンス性も向上しており、2015年までの運用が予定されている。

機体

Mi-24は前述のようにMi-8を原型として開発された機体で、機体上部部に搭載された2基のターボシャフトエンジンが、直径17.3 m、5枚羽のメインローターと3枚羽のテイルローターを駆動させる。テイルローターは、Mi- 24Aの後期型からは取り付け向きがMi-17同様逆になっている。

既知の問題としては、Mi-24Aは1969年のテストフライトで、機体を傾けた急な旋回中に揚力を失って大きく横揺れすることが判明したが、その後の改良を経てもこれは完全には解決していない。もう一つの欠点として、激しい機動を行った際に、高荷重によりメインローターが機体の尾部を打つ可能性があった。また、最大限に積載した場合、垂直に上昇することができず、転移揚力を利用した短距離の滑走をしながら離陸しなければならない。

大型で大重量の機体は純粋な戦闘任務に用いるには持久性と機動性を削ぐことになり、また、兵員室を配置する都合上機体上部に並列に配置されたエンジンは一発の被弾で両方のエンジンが破壊される可能性を高め、生存性に大きな問題を残すこととなった。

Mi-24D以降の機体は、縦列複座のタンデム形状のコクピットと、その上部にある横に2つ並んだ空気取り入れ口(エア・インテーク)が特徴的である。前述のように中央部に兵員室があり、完全武装した兵員8名を搭乗させることができる。機体の中腹にある短翼(スタブウィング)には、兵器の搭載装置がそれぞれ3基ずつあり、物資を吊り下げることもできる。着陸脚は、引き込み可能な3輪式である。防御能力に不安のあったMi-24Aの反省から、Mi-24D以降の型は非常に重装甲な機体構造となっており、チタニウム製のローターは、12.7 mm弾の直撃にも耐えることができる。またNBC(核、生物、化学)戦に備えて、コクピットは与圧されている。

運用

Mi-24はその任務として、近接航空支援から対戦車戦闘、兵員や物資の輸送まで幅広くこなすことができる。実戦での運用の結果、低空を飛行することが多いことから攻撃を受けやすいことへの対策として、作戦時には2機1組もしくはグループで行動し、多方向から同時的に攻撃するという戦術が用いられるようになった。

性能・主要諸元

Mi-24A

* 初飛行:1969年
* 主回転翼直径:17.30 m
* テールローター直径:3.91 m
* 全長:21.50 m
* 翼長:6.66 m
* 円板面積:235.00 m2
* 空虚重量:7675 kg
* 通常離陸重量:10500 kg
* 最大離陸重量:11000 kg
* 発動機:クリーモフ製 TV3-117 ターボシャフトエンジン(出力:2200 馬力)2基
* 超過禁止速度:320 km/h
* 巡航速度:270 km/h
* 限界航続距離:1000 km
* 実用航続距離:450 km
* 実用上昇限度:4950 m
* ホバリング上昇限度:1400 m
* 乗員:3 名
* 積載量:8名、又は担架4台、又は1500 ~ 2400 kgの積載物、乃至は外部に2000 kgの積載物
* 武装:武器搭載量1275 kgまで(6箇所に対戦車ミサイル、ロケットランチャー、爆弾など)
    o 固定武装:12.7 mm機銃 A-12.7 ×1 (NUB-1可動式銃塔に装備、弾数900発)
    o 対戦車ミサイル(誘導ロケット):9M17Pファラーンガ-M ×4
    o ロケット砲:S-5 57mmロケット弾用 UB-32A-24 32連装ポッド ×4基
    o 爆弾その他:OFAB-100 ×8、OFAB-250 ×4、RBK-250 ×4、RBK-500 ×2、KMGU-2 ×2、ODAB-500 ×2、3B-500 ×2

Mi-24D

* 初飛行:1972年
* 主回転翼直径:17.30 m
* テールローター直径:3.91 m
* 全長:21.50 m
* 翼長:6.66 m
* 空虚重量:8340 kg
* 通常離陸重量:11100 kg
* 最大離陸重量:11500 kg
* 発動機:クリーモフ製 TV-3-117 ターボシャフトエンジン(出力:2200 馬力)2基
* 超過禁止速度:320 km/h
* 巡航速度:270 km/h
* 限界航続距離:1125 km
* 戦闘航続距離:595 km
* 実用上昇限度:4500 m
* ホバリング上昇限度:1300 m
* 乗員:2名
* 積載量:8名、又は担架4台、又は1500 ~ 2400 kgの積載物、乃至は外部に2000 kgの積載物
* 武装:武器搭載量2400 kgまで(6箇所に対戦車ミサイル、ロケットランチャー、爆弾など)
    o 固定武装:12.7mm4銃身機銃 YaKB-12.7 ×1 (USPU-24可動式銃塔に装備、弾数1470発)
    o 対戦車ミサイル(誘導ロケット):9M17Pファラーンガ-PV ×4
    o ロケット砲:S-5ロケット弾用 UB-32A-24 32連装ポッド ×4基
    o 爆弾その他:OFAB-100 ×8、OFAB-250 ×4、RBK-250 ×4、RBK-500 ×2、KMGU-2 ×2、ODAB-500 ×2、3B-500 ×2

Mi-24V

* 初飛行:1972年
* 主回転翼直径:17.30 m
* テールローター直径:3.91 m
* 全長:21.50 m
* 全高:
* 翼長:6.66 m
* 空虚重量:8500 kg
* 通常離陸重量:11200 kg
* 最大離陸重量:11500 kg
* 内部燃料積載量:1500 kg + オプション1000 kg
* 発動機:クリーモフ製 TV-3-117 ターボシャフトエンジン(出力:2225 馬力)2基
* 超過禁止速度:320 km/h
* 巡航速度:264 km/h
* 限界航続距離:1000 km
* 戦闘航続距離:595 km
* 実用上昇限度:4500 m
* ホバリング上昇限度:2000 m
* 乗員:2名
* 積載量:8名、又は担架4台、又は1500 ~ 2400 kgの積載物、乃至は外部に2000 kgの積載物
* 武装:武器搭載量2400 kgまで(6箇所に対戦車ミサイル、空対空ミサイル、ロケットランチャー、無誘導ロケット弾、機銃コンテナー、爆弾など)
    o 固定武装:12.7 mm4銃身機銃YaKB-12.7 ×1 (USPU-24可動式銃塔に装備、弾数1470発)
    o 対戦車ミサイル(誘導ロケット):9M114シュトゥールム-V ×4
    o 空対空ミサイル(誘導ロケット):R-60 ×2
    o ロケット砲・無誘導ロケット:S-5ロケット弾用 UB-32A-24 32連装ポッド ×4基、S-8ロケット弾用 B-8V20A 20連装ポッド ×4基、S-13ロケット弾用 B-13L1 5連装ポッド ×4基、GUB-1 ×2、GUB-8700 ×4、無誘導ロケット:S-24 ×4
    o 機関砲ポッド:UPK-23-250(GSh-23Lを搭載)
    o 爆弾その他:OFAB-100 ×8、OFAB-250 ×4、RBK-250 ×4、RBK-500 ×2、KMGU-2 ×2、ODAB-500 ×2、3B-500 ×2

Mi-24P

* 初飛行:1974年
* 主回転翼直径:17.30 m
* テールローター直径:1.50 m
* 全長:17.51 m
* 全高:3.90 m
* 翼長:6.66 m
* 空虚重量:8570 kg
* 通常離陸重量:11300 kg
* 最大離陸重量:11500 kg
* 発動機:クリーモフ製 TV-3-117 ターボシャフトエンジン(出力:2225 馬力)2基
* 超過禁止速度:320 km/h
* 巡航速度:270 km/h
* 限界航続距離:1000 km
* 戦闘航続距離:450 km
* 実用上昇限度:4500 m
* ホバリング上昇限度:2000 m
* 乗員:2名
* 積載量:8名、又は担架4台
* 武装:武器搭載量2400 kgまで(6箇所に対戦車ミサイル、ロケットランチャー、無誘導ロケット弾、機銃コンテナー、爆弾など)
    o 固定武装:30 mm連装機銃GSh-30K ×1 (弾数250発)
    o 対戦車ミサイル(誘導ロケット):9M114シュトゥールム-V ×4
    o ロケット砲・無誘導ロケット:S-5 57mmロケット弾用 UB-32A-24 32連装ポッド ×4基、S-8ロケット弾用 B-8V20A 20連装ポッド ×4基、S-13ロケット弾用 B-13L1 5連装ポッド ×4基、S-24 ×4、GUB-1 ×2、GUB-8700 ×4
    o 機関砲ポッド:UPK-23-250(GSh-23Lを搭載)
    o 爆弾その他:OFAB-100 ×8、OFAB-250 ×4、RBK-250 ×4、RBK-500 ×2、KMGU-2 ×2、ODAB-500 ×2、3B-500 ×2、PFM-1対人地雷投下器

さらに詳しく → Mi-24 Hind



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(2006/03)
坪田 敦史

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