米 核実験キャッスル作戦「ブラボー」

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2009/12/25(金)
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キャッスル作戦(キャッスルさくせん、Operation Castle)は、アメリカ合衆国が1954年にビキニ環礁、エニウェトク環礁の二つの環礁で行なった、一連の核実験。合計で6回の実験が行われ、特に3月 1日に行なわれたブラボー実験が有名。本実験はアップショット・ノットホール作戦に続いて実施されたもので、本作戦に引き続いてはティーポット作戦が実施されている。

アメリカが行なった核実験のうち、1952年のエニウェトク環礁におけるアイビー作戦に続くものである。アイビー作戦のマイク実験において、人類史上初の水素爆弾(水爆)の爆発実験が行なわれたが、この実験で使われた水爆は湿式水爆と呼ばれ、極低温で液化した重水素と三重水素を使用したため、大規模な付属機器のために重量が73.8トンにも及び、実用兵器には程遠いものだった。

ところが、翌1955年にソビエト連邦が、重水素や三重水素をリチウムと化合させて固化することで大幅に小型軽量化した乾式水爆 RDS-6 の実験に成功(ただし現在では、実際には原子爆弾にわずかな熱核反応をプラスした「強化原爆」と言うべきものであった)し、アメリカも対抗上小型軽量化した乾式水爆の開発を迫られ、その成果を試すため、キャッスル作戦が行なわれた。

実験の結果、第五福竜丸等の船舶が巻き添えを受けた上、広範な範囲が放射性物質で汚染された。高知新聞社は2004年夏、「灰滅の海から」と題した連載記事を掲載し、第五福竜丸以外にも、多数の日本船舶がキャッスル作戦の被害を受けたと報じている。

ブラボー実験

一連のキャッスル作戦のうち、ブラボー実験が最も有名である。これには二つの理由がある。

* ブラボー実験の成功が、爆撃機に搭載可能な、実用兵器としての水爆の出現を意味した。
* アメリカの不十分な危険水域設定により、第五福竜丸を始めとする数百隻の漁船が被曝し、またロンゲラップ環礁などにも死の灰の降灰があり、2万人以上が被曝した。これはアメリカが核実験で引き起こした最悪の被曝事故である。
* 実験を行なった島は消え去り、深さ120m、直径1.8kmのクレーターが出来た。

危険水域の設定が不十分だったのは、核出力の見積りを誤ったせいである。見積りでは4-8Mtとされていたが、実際にはリチウム7の核反応による出力が予想以上で、その3倍程度の15.0Mtに及んだ。これは、設計を担当したロスアラモス研究所のミス、と言われている。しかし、その後のアメリカ政府の対応のまずさから被爆者の数が増え、特に当時のマーシャル諸島の住民に対する処置は「事実上の人体実験ではないか」とする批判がある。

また、第五福竜丸の被曝を矮小化するために、アメリカの国家安全保障会議作戦調整委員会(OCB) は「水爆や関連する開発への日本人の好ましくない態度を相殺するための米政府の行動リスト」(1954年4 月22日起草)で、科学的対策として「日本人患者の発病の原因は、放射能よりもむしろサンゴのちりの化学的影響とする」と明記。「放射線の影響を受けた日本の漁師が死んだ場合、日米合同の病理解剖や死因についての共同声明の発表の準備も含め、非常事態対策案を練る」としていた。

実際、同年9月に第五福竜丸の久保山無線長(当時40歳)が死亡した際に、日本人医師団は死因を「放射能症」と発表したが、米国は現在まで、「放射線が直接の原因ではない」との見解を取り続けている。第五福竜丸の被害は日本国内で大きな反響を呼び、大きな反核運動となった。毎年、ブラボー実験のあった3月1日に、ビキニ・デーの反核イベントが催されている。

さらに詳しく → 核実験  キャッスル作戦  第五福竜丸



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