ドッグファイト~近未来の空中戦~

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2009/12/18(金)
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ドッグファイト(英: dog fight)は、空対空戦闘において、戦闘機同士が互いに機関銃・機関砲または短射程空対空ミサイルの射界に相手を捉えようと機動する状態を指す用語。格闘戦、巴戦とも。近年では近距離を含めた空中戦における機動を指して、空中戦闘機動 (Air combat manoeuvering: ACM) という用語が使われる。有視界戦闘で相対する戦闘機同士が、互いに最も射撃に有利な位置である敵機の背後に占位しようとする様が、犬同士の喧嘩で相手の犬の尾を追いかけている様子に似ているため、ドッグファイトの名がつけられた。

ドッグファイトの歴史

ライト兄弟による人類初の動力飛行からわずか10年後。第一次世界大戦に早くも新兵器として登場した航空機だったが、当初は偵察のみを任務とし、敵の偵察機と出くわした際は、手を振ってすれ違ったという。 しかし、航空偵察の効果が上がってくるにつれ、敵の偵察を易々と許すことは出来なくなると、敵機を撃墜する必要が生まれた。空中戦の始まりである。

初期の空中戦は搭乗員が手に持ったピストルの撃ち合いの他、積んできたレンガを投げる、ロープを引いて敵機を絡めとろうとするなどの方法が試みられた。ごく僅かながら撃墜も記録されているが、偶然出会ってしまった場合に相手の偵察活動の妨害が目的であり、積極的な戦果を望めるものではなかった。 地上戦で猛威を振るっていた機関銃の発達・軽量化が進むと、航空機への搭載が可能になったが、当初は地上の陣地と同じように可動式の銃架に据付けられており、必ずしも敵機を自機の前に捉える必要はなかったものの、命中率は低かった。

やがて、機銃を敵に向けて動かすよりも、機体前方に固定した機銃を装備し、機体の操縦によって狙いをつけることで命中率が格段に上がることがわかると、各国は軽量、高馬力の機体に前方機銃を持つ敵飛行機狩り専門の機種、戦闘機の開発が始まった。攻撃の為には必然的に敵機を自機正面に捉え続ける必要があり、航空機同士の激しい格闘戦が行われるようになった。これがドッグファイトの始まりである。

当時は複葉機が航空機のメインであり、低速で小回りが効く特徴のため、最高速よりも軽快な旋回性能が重宝される傾向があったため、ドッグファイトは空中戦の基本であった。単機格闘戦では操縦者の技量が如実に反映されるため、個人で5機以上撃墜を達成したエースパイロットが各国で誕生し、もてはやされた。ただし、重くて強力なエンジンを積んだ高速機による一撃離脱戦法も使用されており、第一次大戦の時点で、現在に通じる空中機動のほとんどは確立されている。

第二次世界大戦初期からはドイツ空軍が従来のドッグファイトに代わり編隊空戦・一撃離脱戦法を採用した。また第二次大戦末期に実用化されたメッサーシュミットMe262は、低速域からの加速力と運動性でレシプロ機よりも劣ったため、ドッグファイトは禁忌とされ、一撃離脱戦法に徹した。1950年代に入り、アメリカ軍ではミサイル万能論が唱えられてドッグファイトは軽視された。例えばこの頃に開発された F-4ファントムIIは当初、機関砲を装備していなかった。

しかしながらベトナム戦争で度々ドッグファイトが発生した。上記のドッグファイトの禁忌は、あくまでジェット機対レシプロ機の戦闘の場合であり、ジェット機同士の戦闘であればドッグファイトは発生したのである。その際に機動性の低いアメリカ空軍の最新鋭機ファントムIIや F-105サンダーチーフなどが、旧式な MiG-17やはるかに安価なMiG-21に撃墜されるという事態が生じた。。1970年代より、乗員の生命を守るためにアメリカ海軍がドッグファイトを専門に教育する機関「トップガン」を創設するなど、アメリカ軍もドッグファイト重視の方向に転換している。

現代のドッグファイト

現代では、アビオニクスとそれに管制された長・中射程の空対空ミサイルの性能、さらには後方の早期警戒機の支援で空戦の勝敗が決することが多い。しかしながら、一度ドッグファイトになると、短射程空対空ミサイルとその火器管制・照準装置の性能(高機動ミサイル、オフ・ボアサイト能力、HMDなど)と機体の性能(高推力エンジン、高ロールレート、推力偏向機構など)に加えて、パイロットの操縦技術や対G能力も生死を分かつ要因となりうる。さらにごく最近では、戦闘機のステルス能力の有無と優劣が、勝敗を決する趨勢になりつつある。しかしながら「最後の手段」としてのドッグファイトは、未だに重要視されている。

さらに詳しく → ドッグファイト



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