Boeing VC-25

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2012/10/07(日)
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VC-25 はボーイング747-200Bをもとに改造されたアメリカ合衆国大統領の専用機。正式な愛称はないが、通称「空飛ぶホワイトハウス」や「エアフォースワン」と呼ばれる。ボーイングでの機種名は、747-2G4Bとなる(「G4」が米国政府発注モデルを表すカスタマーコード)。

概要

VC-25は以前使用されていた大統領専用機VC-137(ボーイング707-320Cの改造機)の後継機として1986年から開発が開始された。初飛行は1990年で、初めて使用した大統領はジョージ・H・W・ブッシュである。

この機はメリーランド州アンドルーズ空軍基地に駐屯するアメリカ空軍第89空輸航空団の所属であり、パイロットをはじめとする搭乗員は軍医も含め基本的にすべてアメリカ空軍の軍人である。

ベースがボーイング747であるため、滑走路が2500m〜3000mあれば世界中の空港でも離着陸や整備が可能で、毎日整備・点検が行われる。たとえ、年に一回も搭乗しなかった場合でも、154日(5ヶ月)に一度は徹底的な整備・検査を行う。

VC-25は2機存在し、それぞれの機体記号は82-8000(テールナンバーは28000)、92-9000(テールナンバーは29000)である。82-8000が大統領の搭乗機として優先的に使用され、92-9000は92-8000が整備中の際の予備機や副大統領や閣僚の搭乗機として使用される。

大統領と副大統領が別の機体に乗るのは、もし1機に墜落などのトラブルが起こった場合でも国家の運営に影響が出ないようにするためである。海外訪問時はトラブルに備え2機一組で飛ぶ。

エアフォースワン」という名称は、正確にはアメリカ大統領が米空軍機に搭乗したときに用いられるコールサインである。副大統領が搭乗する時のコールサインは「エアフォースツー」。大統領が搭乗しないフェリー移動の場合、VC-25のコールサインは、「SAM28000」、「SAM29000」が使用される、なお「SAM」は「Special Air Mission」(特別任務)の略。

仕様

全長:70.7 m
全幅:59.6 m
全高:19.3 m
最大速度:Mach 0.92
巡航速度:Mach 0.85
エンジン:GE製 CF6-80C2B1 ターボファンエンジン 4基
推力:25,685 kgf×4
最大離陸重量:377,349 kg

運航及び整備

機体整備

毎回運航前には必ず整備が行われ、エンジン・油圧系統・各種防御装置などは隅々まで点検される。

特にエンジン・フラップ等の作動装置に関しては、金属の腐食の兆候が見られたら交換される(民間機の場合は数千回のフライトまで持たせる)。

機内には、予備部品を積み込む格納庫があり、スペアタイヤも6本積まれる。

機内食

機内で提供される食事は全日程のものが出発する前に積み込まれる。毒物混入防止の観点から訪問地で食材を調達することはない。また事前に購入する食材は給仕係自身が身分を隠して一般の店舗から購入したものである。

出発する前にアンドルーズ空軍基地の厨房で大まかな下ごしらえをして真空パックで保管し、機内では最終的な調理のみをする(寝台特急「北斗星」や「カシオペア」の食堂車夕食と同様)。

機内にはキッチン(ギャレー)が2つあり、電子レンジやオーブンが備え付けられている。これにより、真空パックの状態で積み込まれた前述の料理も出来立て、温かい料理は温かい状態で提供できる。また民間機では搭載することが禁止されている調理器具(刃物など)も用意されているとのこと。

キッチンには、大統領やファーストレディ、政権スタッフらの好みのコーヒーの入れ方(ブラックか、砂糖や甘味料が必要か、など)のリストが貼られており、そのリストに従って供される。

食器類についても全て統一が図られている。例えば皿などは全て金縁の施された陶磁器製のもの、飲料用のコップはガラス製で大統領の紋章がデザインされたものが用いられている。

また、フォークなどの銀食器はナプキンでくるみ、それに紙のリング(輪状の紙)を通してまとめた状態で出される。さらに、ドリンク・ナプキン(紙製のコースター) には、全て“Aboard the Presidential Aircraft”というメッセージが記されているという。

供される食事のメニューについては、それなりのバラエティ・バリエーションがある模様。例えば後述のナショナルジオグラフィックチャンネルで放送された特集番組“On Board Air Force One”では、そのバリエーションについて「フィレ・ミニヨンからマカロニ・チーズ、アップルパイ・ア・ラ・モードまで…」という表現がなされている。

また、前掲CNNの記事にも、当該記事を執筆した記者が本機に同行記者団の一員として搭乗した際の機内食のメニューが、味の評価などとともに綴られている。

“On Board Air Force One”では、バラク・オバマ大統領が初めてエアフォースワンに搭乗した際に食事(夕食)をオーダーする風景も放送された。この時オバマは、ハンバーガーをオーダーしている。

海外訪問時の対応

大統領が海外訪問する際には、事前に空軍の人間やシークレットサービスの人間が空港の調査をする。空軍の人間は到着時の機体の位置などを事前に決めたり、補給する燃料のチェックをする。燃料は異物を混入される可能性があるため、指定業者から発注し、他の航空機の燃料とは別に保管する。

燃料は保管する前に異物が混入されていないか抜き打ちチェックをされ、それをクリアしてから保管される。保管されるタンクの蓋には開封防止のタグをかけておき、もし使用するまでの間にそのタグが1か所でも取られたりしていたら燃料は使われない。

シークレットサービスや空軍の先遣隊は空港の設備で基準に達していない物がないかをチェックし、改善が必要なら空軍機を利用して取り寄せる。また大統領専用リムジン「ビースト」や警備に必要な銃火器なども事前に訪問地に空軍機で送られ、場合によってはヘリコプターも空輸される。

日本訪問時

主に羽田空港に着陸する。東貨物地区横にあるVIP専用スポットに駐機(タラップ車はANAを借用)し、特にスケジュールが切迫していない限り、大統領が降機すると横田基地にフェリーして横田で待機する。

羽田では大統領が離日するまで第1・第2ターミナルの屋外展望デッキも閉鎖される他、ターミナル内や連絡駅(京急国内線・国際線・モノレール第1ビル・第2ビル・国際線ビル)構内や周辺鉄道路線のゴミ箱・コインロッカーも使用が停止される(2010年横浜でのAPEC首脳会議では、首都圏全路線のゴミ箱・コインロッカー、みなとみらい線など一部路線では自動販売機も使用停止された)。

さらに詳しく → VC-25




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