テジャス (HAL Tejas、t̪eːdʒəs)

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2012/09/19(水)
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テジャスTejas)は、アメリカ等の技術協力を受け開発されているインドの国産戦闘機である。LCA(Light Combat Aircraft、軽戦闘機)の名称も知られている。1980年代から開発を開始しており、2011年に実用化した。

MiG-21の代替を予定しているが、かつて1998年の核実験に対する米国の経済制裁を受けたことや技術不足などの要因が重なり開発が難航している。

なお、「テジャス」とはサンスクリットで「火」を意味し、「光り輝く」との意味も備える。

開発

インドは1960年代にマルートを開発して以降国産ジェット戦闘機の開発をしてこなかったが、1985年に当時のインド首相ラジーヴ・ガンディーによりアメリカと協力して新型の戦闘機を開発することが発表された。

開発計画はLCA(Light Combat Aircraft)と命名された。搭載エンジンは初期型に米国GE(現在は傘下のGE・アビエーション)製F404ターボファンエンジン、後期型に国防研究開発機構(Defence Research and Development Organisation、DRDO)傘下のガスタービン研究機関(Gas Turbine Research Establishment、GTRE)が開発する国産のGTX-35VS型「カヴェリ(Kaveri)」エンジンの搭載を予定している。インド海軍向けの艦上機型の開発も行われており、こちらは2008年の初飛行を目指している。

開発参加企業・組織には、インドのHAL(Hindustan Aeronautics Limited、ヒンドゥスタン・エアロノーティクス)、インド航空開発庁(Aeronautical Development Agency、ADA)、国防研究開発機構を始めとし、さらに米国のロッキード・マーティン、ゼネラル・エレクトリック、フランスのスネクマなどが加わっている。

元々1993年の初飛行を目指して開発されていたが、当初56億ルピーと予定していた開発費が250億ルピーに増大した上に、計画がかなり遅延した事からMiG-21bisの近代化に213億5000万ルピーを使わざるを得なくなってしまった。

さらに1998年の核実験の制裁としてアメリカがLCAの開発から撤退し、アメリカから導入予定だった機体制御システムや各種主要コンポーネントの輸入が停止され、LCAに搭載するためのカヴェリエンジンの技術支援にきていたGEの社員も帰国した事でさらに計画に遅延が出ることになった。

前述の国防研究開発機構の一部の関係筋によれば、「核実験さえなければ、初飛行は1998年12月に成功していただろう」とも言われていたが、結局初飛行に成功したのは2001年であった。

2001年以降の対テロ戦争でインドの経済制裁が解除された事により、アメリカのGE社はF404エンジンを試作機用に8基(F404-GE-F2J3)、量産機用に41基(F404-GE-IN20)供与している。

当初量産分の2個飛行部隊分の機体にはF404を搭載し、それ以降の機体には完成し次第国産のカヴェリエンジンを搭載する予定である。2007年度中に28機のLCAを生産することが決定しており、エンジンの調達数からも40機前後の生産は確定的だと思われる。

インド空軍はMiG-21の後継として最終的に200機前後のLCAを調達する予定であり、2009年から2010年にかけて南部のタミル・ナードゥ州にLCAの飛行部隊を配備し始めるとの見方が出ている。

しかしカヴェリエンジンの開発は未だ難航しており、インド空軍はLCAが予定通りのスケジュールで完成するかどうかについて尚疑いを持っている。この事から今後大幅に調達数を減らすことも考えられる。

また、カヴェリエンジン調達までの繋ぎにユーロジェット・ターボ製EJ200及びGE製F414の調達を検討、GEがユーロジェットより安い価格を提示したため99基のF414の調達が決定した。

特徴

主翼は無尾翼のクランクドデルタ翼を採用している。静的不安定を有した機体であり、四重のフライバイワイアによって制御されているが、機体の制御用ソフトウェアの開発に一時期手間取っていたようである。またコクピットはグラスコックピット化されており、従来の機械式の物より多くの情報をパイロットに提供可能である。

暗視ゴーグル対応照明を装備されHOTAS概念が導入されている。さらに機体全体の40%以上に先新複合材を使用しており、重量の軽減を図っている。

最高速度は資料によってはマッハ1.7、もしくはマッハ1.8と予想されているが、マッハ1以上のスーパークルーズは不可能と見られている。2000~2500万ドルの安価な戦闘機とする事を目標としているが、その価格を実現できるかは危ぶまれている。

パワープラント

LCAはパワープラントとして複数のエンジンを選択している。

試作機にはGE社製F404-F2J3エンジンを搭載しており、量産機には当初インド国産のカヴェリ(Kaveri)GTX-35VSエンジンの搭載を予定していたが、エンジンの開発が難航していること、またアメリカの経済制裁が解除されたことから、初期量産型にGE社製F404-GE-IN20を搭載し、カヴェリGTX-35VSエンジンが完成し次第搭載エンジンを変更する方針となっていたが、カヴェリの開発の遅延から繋ぎにF414-GE-INS6エンジンの搭載が決まった。

F404-GE-F2J3 推力 18,300lbf
F404-GE-IN20 推力 20,200lbf
F414-GE-INS6 最高推力 26,400lbf(予定)
カヴェリGTX-35VS 推力 20,200lbf(予定)

GTX-35VSカヴェリエンジンは可変サイクル均一比率機構を採用したインド国産のターボファンエンジンで、特にインドの高温、高湿度の環境に適合する事を要求されている。開発にはアメリカやフランスの各企業も協力していたが、核実験に対する制裁の一つとして技術協力が得られない時期があった事から現在も開発は終了しておらず、LCA初期量産型40機にはアメリカGE製F404エンジンが、2次生産分にもGE製F414エンジンが搭載される事になった。

アビオニクス

レーダーは空対空、空対地、空対艦モードを持つXバンドのパルスドップラーレーダーである。
複数の目標を追跡、走査中の追跡、地上マッピングなどの機能を有し、ルックダウン/シュートダウン能力も有するとされている。

兵装

LCAは固定武装としてGSh-23機関砲を搭載する。主翼に3つずつ、さらに胴体下に1つ、左空気取り入れ口トランク下の合計8つの機外ハードポイントを持ち、最大で4,000kg / 8,800lbの兵装、及び増槽または電子戦ポッドを搭載可能である。

2007年10月27日にAA-11/R-73アーチャーの発射試験に成功しており、これに加えて現在開発中のアクティブレーダー誘導ミサイルアストラを搭載する予定である。

この他にも空対空、空対地、空対艦の各種ミサイル、ロケット弾ポッド、電子戦ポッドの搭載が予定されている。

スペック

乗員:1名・2名
全長:13.20 m
全幅:8.20 m
全高:4.40 m
翼面積:38.4m2
空虚重量:5,500 kg
機外搭載量:4,000kg
最大離陸重量:12,500 kg
動力:GE製 F404-GE-F2J3、GE製 F404-GE-IN20、GE製 F414-GE-INS6、ガスタービン研究機関製 GTX-35VSカヴェリ × 1
推力:18,300lbf、20,200lbf、26,400lbf、20,200lb × 1
最大速度:M1.8
Gリミット:9G/-3.5G
航続距離:850km
実用上昇限度:15,250m (50,000ft)
推力重量比:1.04
固定武装:GSh-23

さらに詳しく → テジャス(Tejas)




軍事大国化するインド軍事大国化するインド
(2010/09)
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