ヘッケラー&コッホ HK21(Heckler & Koch HK21)

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2009/12/17(木)
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H&K HK21は、ドイツ製の機関である。器類の製造会社であるドイツのヘッケラー&コッホ (H&K) 社がH&K G3を元に、当時のドイツ連邦国境警備隊(現連邦警察局)向けとして1961年に開発した、7.62mm NATO弾を使用するベルト給弾式の汎用機関銃である。

はアジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国で兵器として使用されており、ポルトガルのINDEP社 (Indústrias Nacionais de Defesa EP, Defense National Industries Public Corporation, 旧称:Fábrica do Braço de Prata) ではm/968という名称で、メキシコのSEDENA社 (Secretariat of National Defense) ではMG21という名称でそれぞれライセンス生産されている。

機構

HK21は、ボルト部の後退を遅らせるのに半固定ロック機構を採用したローラー遅延式ブローバック方式の連射/単射切り替え可能な器である。この遅延は、可動式のロッキング・ピースに逆らって重いボルト・キャリア部を押す伝達部となる2つの円筒形のローラーを持ち、腔の軸線と対称に備えられ角度をもった中間伝達システムによりボルトの慣性を人為的に増すことで達成される。

ツーピース式のボルト・アセンブリーは、上記の2つのローラーとサポーティング・ロッキング・ピース、ボルト・キャリアを含むボルト・ヘッドから構成される。「アンロック動作」では、ボルト・ヘッドは点火された薬莢からリコイル方向の衝撃を受け、ローラーに逆らい後方への圧力で銃身延長部に備わるくぼみ内に収まる。ローラーは銃身延長部の角度を持った斜面に逆らって内側に押し込まれ、クサビ形ロッキング・ピースと相互に作用し合ってそれを後方へ突き出す。ローラーが銃身延長部とロッキング・ピ-スの斜面を動く間に、ボルト・ヘッドに対するボルト・キャリアとロッキング・ピ-スへの伝達比は、4対1に保たれている。つまり、ボルト・キャリアはボルト・ヘッドより4倍早く後方へ動くことで、排莢まで銃身内の高圧を下げて安全を確保する。銃身の薬室にはいくつもの縦溝が刻まれており、膨らんだ空薬莢が薬室の壁から自由になるのを助ける。

ボルトは、ばね仕掛けによる排莢と跳ね返りを押さえる役割を担っており、ロッキング・アセンブリが前方へ戻る時に、ボルト・ヘッドが銃身延長部に斜めに当たるのを防止する。レバー型の排莢システムはトリガー・グループ・ハウジングの一部であり、発射ごとにレコイリング・ボルトによって駆動される。本銃はハンマー・ストライカーを備え、ボルトが閉鎖された状態(クローズド・ボルト・ポジション)で発射される。ピストル・グリップと一体化され、レシーバーとは蝶つがいで繋がったトリガー・グループは、回転式のファイヤーコントロール・セレクター・スイッチを備えており、"E"または"1"に合わせれば「半自動射撃」となり、"F"または"20"では「連続射撃」、"S"または"0"に合わせればトリガーが無効となる「セーフティ」となり、これが手動式の安全装置として働く。

本銃は、米国のM13や、ドイツでの相当品DM6と独自のDM1といった多様なリンク分離式の給弾ベルトによって左側面から給弾される。ラッチ式のホイール・フィード・ユニットは、標準的なマガジンが占める場所に代わって銃身軸より下のフィード・ブロックの底部位置内に挿入され容易に動くモジュールとして設計されている。ボルトがベルトより上部に来るこの配置によって、他の多くのベルト給弾式火器とは、リンク面が下方になるという点で逆向きになっている。給弾機構はボルトの往復運動によって駆動される。ボルト底部に彫られたカムの溝に給弾機構の作動部が噛み合わされることで、2つのスプロケットが回転し、新たな銃弾が給弾路内に取り込まれる。給弾ブロック内にアダプターを装着することで、ベルト給弾からマガジン給弾に簡単に変更でき、H&K社の20発入りマガジンや50 発入りのドラムマガジンの使用を可能にする。

HK21は、前部照準基部まで延長されて、銃口部、又は給弾機構ま前方のいずれかに脱着可能なニ脚と、三脚、または車輌固定用基部が加えられる、修正されたG3レシーバーを使用している。 HK21のおよそ48%程の部品がG3と相互交換可能になっている。

HK21は、溝型のフラッシュサプレッサーが装着可能で迅速に交換できる重い銃身と、前部の囲い式照星と後部の開口式照門という100-1000mまでの100m刻みで調節可能なアイアンサイトを持つ。 銃身やボルト、給弾ユニットのように多種の部品が簡単に交換可能であるため、本銃は、7.62x39mmと5.56x45mmとの中間にある口径にすばやく変更できる。

派生型

G8, G8A1

ドイツ陸軍とドイツ海軍、そしてドイツ連邦警察は、Gewehr-8(またはG8)と呼ばれるHK11の派生型を使用している。 これは望遠型照準が付けられ、適合したグレードの重いブルバレル(bull-barrel)か、または、自動連射用の重い銃身に使うことで、迅速に交換できるニ脚を付けた銃身を持っている。

これは、2級射手向け("marksman role")と呼ばれるG3型の10-20発の箱状マガジンを使用するように設計されているが、支援や抑止のための連続射撃に向いた50発入る特製のドラムマガジンも使用できる。 改良型であるG8A1では、HK11A1シリーズの向上点を取り込んだが、マガジンとドラムからしか給弾できないのは変わらない。

GRシリーズ

GRシリーズは、シリアルナンバーや判別マークを持たないものを指す「殺菌済み」("sanitized")と呼ばれる特殊作戦部隊向けの H&K社製の銃である。これらはアイアンサイトの使用を前提とせずに最初から光学照準器を備えていて、標準で森林地帯(型式に-Cが付く)、または、砂漠地帯(型式に-Sが付く)向けの迷彩が施されている点で、通常のものと異なる。

* GR-6 自動小銃 (HK13)
* GR-9 軽機関銃 (HK23)

HK21A1

1970年代初期に、HK21の設計は単純化されて給弾機構は変更された。 キャリング・ハンドルと共に向上された緩衝機構の付いたかぎ状の床尾ストックが加わって、機関銃の重量が増した。 それ以降、HK21では2つの主要な派生型が提供されるようになっている。 (異なるベルト給弾機構を備えた)HK21A1汎用機関銃と、(マガジン給弾のみに最適化された)HK11A1自動小銃である。 HK11A1は、さらに輸出販売で成功することを目指して、特にギリシャ陸軍や、その他のアフリカ諸国とアジア諸国の陸軍で採用されることに向けた製品である。 HK21が元となった両者は、適切な部品交換によって5.56x45mm NATO弾用の薬室に変更できる。

HK21E

1980年代を通じて、HK21AとHK11A1は、以下のような同一のレシーバーとトリガー・グループに対して交換可能な銃身と給弾機構を共有することで、モジュール化された新たな機関銃ファミリーとして近代化された。

* HK11E 自動小銃(マガジン給弾、7.62x51mm NATO弾用)
* HK13E 自動小銃(マガジン給弾、5.56x45mm NATO弾用)
* HK21E 汎用機関銃(ベルト給弾、7.62x51mm NATO弾用、軍用兵器としてメキシコでもライセンス生産している。)
* HK23E 軽機関銃(ベルト給弾、5.56x45mm NATO弾用)

"E"は"Export model"(輸出型)を意味している。

従来のHK21A1とHK11A1に比べて、近代化されたこれら「輸出用」兵器の特徴を以下に示す。

* 前方へ94 mm (3.7 in) 延長されたより長いレシーバー
* 長くなった照準基線
* 銃身の基部の変更(HK21Eは長い銃身となった)
* トリガー・グループのバースト射撃モードに新たに「3発バースト」が加えられた
* 樹脂製銃身ハンドルが加えられた
* 後方照準器が調整可能なドラムに従って変更された
* 単純な折りたたみ式の二脚に変わって3段階に高さ調節が可能な機構を備えたニ脚になった
* 給弾機構は、ボルトが前後両方向に移動する時に給弾ベルトを連続的に駆動する方式に変更された
* 静かな給弾用のフォワードアシストが用意された
* NATO標準の光学照準器マウントになった

歩兵の強襲用として使用される場合には、HK21Eは、HK21A1のように給弾機構の下に結合された100発金属コンテナ内に銃弾ベルトを持つことができる。ボルト、リコイル・スプリング、ベルト給弾モジュール、又はマガジンより構成されるオプションの給弾モジュール・キットによって、H&K G3やSTANAGの箱やドラム状のマガジンを使用することが可能である。衝撃吸収式三脚の重量は10.5 kg (23 lb) である。

仕様

種別 汎用機関銃
口径 7.62mm
銃身長 HK21, HK21A1: 450 mm (17.7 in)
    HK21E: 560 mm (22.0 in)
ライフリング 4条右回り
使用弾薬 7.62mm NATO弾
装弾数 50発、又はベルトリンク給弾[1]
作動方式 ローラー・ロッキング ディレイド・ブローバック
全長 HK21: 1,021 ミリメートル (40.2 インチ)
    HK21A1: 1,030 mm (40.6 in)
    HK21E: 1,140 mm (44.9 in)
重量 HK21: 7.92 kg (17.46 lb)
    HK21A1: 8.30 kg (18.3 lb)
    HK21E: 9.30 kg (20.5 lb)
発射速度 HK21, HK21A1: 900発/分
    HK21E: 800発/分
銃口初速 HK21, HK21A1: 800 m/s (2,625 ft/s)
    HK21E: 840 m/s (2,755.9 ft/s)(SS109カートリッジ使用時 cartridge)

さらに詳しく → H&K HK21  汎用機関銃
外部リンク → ヘッケラー&コッホ



図説ドイツ軍用銃パーフェクトバイブル―なぜドイツの銃は「世界標準」となりえたのか (歴史群像シリーズ Modern Warfare MW)図説ドイツ軍用銃パーフェクトバイブル―なぜドイツの銃は「世界標準」となりえたのか (歴史群像シリーズ Modern Warfare MW)
(2007/09)
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