平頂山事件 (へいちょうざんじけん)

航空兵器・陸上兵器・海上兵器・銃器・戦争・紛争・歴史・革命・テロ・事件・軍事動画・ニュース(報道)・社会情勢・政治運動・評論・講演など、軍事関連の情報を公開しています。宗教・思想・経済・政治的なものも少しアリ

広告
--/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2011/12/11(日)
*

平頂山事件(へいちょうざんじけん)とは、1932年9月16日、現在の中国遼寧省北部において、撫順炭鉱を警備する日本軍の撫順守備隊(井上小隊)がゲリラ掃討作戦をおこなった際に、楊柏堡村付近の平頂山集落の住民が多く殺傷された事件。犠牲者数については、400 - 800人(田辺敏雄による説)や3,000人(中国説)など諸説があるが、掃討作戦およびそれに伴う民間人犠牲者の存在自体に異議を唱える論者は存在しない。

事件の経緯

事件の誘因となったのは、1932年9月15日の反満抗日ゲリラ「遼寧民衆自衛軍」による、撫順炭鉱襲撃である。この背景には、満州国の建国宣言(1932年3月1日)以来活発化していた、反満抗日運動の存在がある。民間人居住区を狙ったこの襲撃に対し、周辺居住者を炭坑内や公会堂に避難させ、大人だけではなく青年団員や中学三年生以上(いずれも民間人の若者)を緊急に招集し、市街地への侵入を必死で阻止した。当初放火を主としていたゲリラ側は戦術の不手際により、作戦が成功したとは言い難いまま退却したが、日本側も、炭鉱所所長含む死者5名、負傷者6名、総額21万8,125円の被害を受けた。

翌日の撫順守備隊の捜索の結果、平頂山集落で前日の襲撃の際の盗品が発見され、当集落がゲリラと通じていたとの判断の下、40名程の部隊が同集落を包囲、虐殺を行なった。同集落が(または同集落の一部が)ゲリラに関与していたかどうかについては現在、否定も肯定もされてはいない。

掃討作戦について「平頂山の部落の、その時集落にいたほぼ全住民(女性・子供・赤ん坊を含む)を集めて機関銃を掃射し、それでも死ななかったものを銃剣で刺し」、などと伝えられている。死体を一箇所に集め焼却処分にし、翌日、崖をダイナマイトで爆破することで一気に埋没処理したが、これを事件を隠蔽するためであった、と推定する見方もある。

事件後、撫順周辺の中国人労働者に動揺が走り、撫順を離れるものが大量に出た、と当時記録されている。中国国内では新聞などで報道され、国際連盟においても、1932年11月24日、国民政府の顧維鈞首席代表が問題にしたが、中国側の追求不足と日本側のあくまで掃討作戦の一環であるなどとする意見に、当時はそのまま終息している。

被害者人数については諸説があり、中国側は、発掘死体の数などを根拠にしたとして3,000人を主張している。また、守備隊の中隊長であった川上精一大尉の親族である田辺敏雄は、自著の中で、虐殺に参加した兵士の証言などをもとに犠牲者数を400-800人と推定している。なお当時、平頂山集落の人口は約1,400人、犠牲者数600人前後とする資料もある。ジュネーヴでの国際連盟理事会では、中国側の被害者は死者700、重傷6~70、軽傷者約130名と報告されている。いずれも確証はなく、被害者の人数については類推の域を出ない。

「戦犯」裁判

この事件は、終戦後まもなく、国民政府の戦犯法廷で裁かれることとなった。直接実行者である井上清一中尉(当時)をはじめとする軍関係者は、終戦までの間に既に他の地に移動しており、終戦時の国民政府による身柄確保を免れた。代わって現地に留まっていた炭鉱関係の民間人11名が逮捕され、1948年1月3日、うち7名に死刑判決が下され(同年4月19日に刑が執行)、残り4人は事件と関係が薄いとの理由で無罪となった。死刑になった民間人もまた、実際には事件との関係は薄く、国民政府と中国共産党との対立のために刑の執行が急がれただけであり、冤罪に等しいと見られている。

戦後の動き

日本では、戦後、当時奉天総領事館の領事であった森島守人が、著書『陰謀・暗殺・軍刀』で事件の存在を知らせた。のちに、本多勝一が朝日新聞に連載した「中国の旅」で、この平頂山事件がとりあげられ(連載1971年、書籍刊行1972年)、広く知られるようになった。この時期に前後して、中国では平頂山殉難同胞遺骨館が建設された(1971年竣工)。

平頂山事件」裁判

平頂山事件の生存者3名が日本政府に国家賠償を求めた訴訟。2006年5月16日、最高裁が国家無答責の原則により、原告側の上告を棄却する決定を出し、結審した。

さらに詳しく → 平頂山事件




天皇の軍隊と平頂山事件天皇の軍隊と平頂山事件
(2005/11)
高尾 翠

商品詳細を見る
関連記事

タグ : 平頂山事件

この記事へのコメント
URL:
Comment:
Pass:   
この記事のトラックバックURL
http://gunjimania.blog108.fc2.com/tb.php/2285-f833035d
 この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

 | Copyright © 軍事マニアクス - Military Maniacs All rights reserved. | 

 / Template by 家族 ペット 自分史 ブログ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。