キロ型潜水艦 636型 (Kilo class submarine - Improved Kilo、Project 636 Varshavyanka))

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2011/09/15(木)
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キロ型潜水艦(-がたせんすいかん Kilo class submarine)は、ソヴィエト/ロシア海軍の通常動力型潜水艦である。キロ型はNATOコードネームであり、ソ連海軍の計画名は877型潜水艦(パルトゥース)(Подводные лодки проекта 877 "Партус")であるが、自国用・輸出用も含めヴァルシャヴャンカ(ワルシャワンカ)という愛称の方が広く用いられている。同型の改良版は西側諸国では改キロ級(Improved Kilo)と呼ばれ、この型式のロシア側名称は636号計画である。アメリカ海軍では改キロ級をKILO-Bと呼称する。

概要

本級はもともと、原子力潜水艦を補完し、自国沿岸で対潜警戒任務を行う目的で計画されたが、フォックストロット型やロメオ型の後継として友好国への輸出も考慮されていた。最初の艦が就役したのは1982年で、当初は極東方面のコムソモリスク・ナ・アムーレで建造されていたが、のちに内陸部のニジニ・ノヴゴロド(旧ゴーリキー)でも建造されるようになり、輸出用のものはサンクトペテルブルク(旧レニングラード)で建造された。スーパーキャビテーション魚雷シクヴァルの運用が可能なディーゼル潜水艦である。

司令塔に艦対空ミサイル(SAM)の発射装置が装備されており、射程3海里程度の携帯SAM「9K38 イグラ(Igla、NATOコードネームSA-16ギムレット)」を18発搭載している。原潜も含めて、自衛用の対空ミサイルを搭載するのはソヴィエト・ロシア潜水艦の特色の一つだが、発射は浮上時のみで、潜航時の発射能力は今のところないと言われている。

静粛性が高いのも大きな特長である。特にロシア海軍の純正のキロ級は非常に静粛性に富み、パッシブソナーによる被探知距離は500m程度であろうと言われている。しかし、寒冷なロシア近海での運用を基本に設計されているため冷却機構が弱く、インド、イラン等に輸出されているものは、独特の冷却ポンプの騒音で探知されると言われる。

636号計画による同型の改良版は機関の冷却機構の性能を向上させており、これによりエンジン効率を向上させてフル充電の時間を約20分程度短縮することに成功している。

設計と装備

船体

船体は涙滴型船型、複殻式構造となっており、長さ51.8 m、直径7.2 m の耐圧船体(内殻)は水密隔壁により6つの区画に区切られている。 外殻の外側は1枚0.8m四方のゴム製吸音タイルで覆われており、探信音の反響軽減と、船体内部からの騒音遮蔽に効果が見込まれている。 船体上部に直径614 mm のアクセスハッチが3箇所設けてある。

操舵装置として縦舵、横舵と潜舵を装備している。 セイル直前の船体上部に引き込み式の潜舵が設置、艦尾の操舵部分は変形の『十文字型』と言え、下部のみの縦舵と横舵の3枚で操舵が行われる。後舵、潜舵はPirit-23油圧系統により制御される。 主たる推進装置に、前期型ないし輸出用はプロペラ枚数6枚のスクリュー・プロペラを装備し、後期型および636型はプロペラ枚数7枚ハイスキュード・プロペラに替え静粛化を図っている。尚、877V型はポンプジェット推進に換装、同装置の試験に従事した。

機関

本級の主機は、ディーゼル・エレクトリック方式である。発電用ディーゼル・エンジンは、877型は4-2DL42M型、636型は4-2AA-42M型を各2基搭載しており、2基のPG-141M電動モーターを駆動する。 静粛化対策として、ラフト構造を採用している。騒音源となるディーゼル機関等の推進装置を内殻に直接設置せず、浮台(ラフト)の上に搭載し、吸振ゴムやサスペンションを挟んで船殻に設置する事で、騒音の船外への漏洩軽減を図っている。 446型鉛蓄電池を120セル2基装備している。後舵前方に2基のダクトがあり内部にそれぞれ低速用推進器が備えられており、動力源のモーターMT-168は耐圧隔壁後方に設置されている。低速用推進器により3ノットまで静粛に推進可能である。 17.5 m の潜望鏡深度まで潜航するのに120秒要する。

センサー

レーダーとして、MRK-50アルバトロス(Albatros)NATOコードネーム、スヌープ・トレイ2(Snoop Tray-2)を対空対水上用に有する。 ソナーは、艦首にMGK-400ルビコン(Rubikon)NATOコードネーム、シャーク・ギル(Shark Gill)低周波、アクティブ/パッシブ・ソナーを捜索・攻撃用にと、同じく艦首にMGK-519、NATOコードネーム、マウス・ロア(Mouse Roar)アクティブ・ソナーを測距用に装備している。 電子戦装備としてMRM-25EM、NATOコードネーム、スキッド・ヘッド(Squid Head)ESMを装備している。

戦闘システム

本級の戦闘システムはMVU-110EM魚雷火器管制装置である。 船体前部に533 mm 魚雷発射管6門が俵積みに設置してある。魚雷発射管の内TEST-71ME有線誘導魚雷を発射できるのは、6門の内2門のみである。他に運用可能な魚雷に53-65KE、53BA、SET-53MEが有り、AM-1型機雷も搭載・運用可能である。魚雷装填は自動化されており、メインコンソールパネルにより管制され、装填から発射まで3分以内に可能である。魚雷・ミサイル等は魚雷発射管より装填される。

運用国

本級は、派生型を含めてロシア海軍向けに少なくとも24隻、海外向けは2010年前半の時点で31隻が建造され、さらに少なくとも1隻がベトナム向けに建造中である。現在ロシア海軍で稼動状態にあるのは17隻とみられている。2010年10月27日、ロシア海軍のヴィソツキー海軍総司令官は、2020年までに黒海艦隊の艦艇老朽化対策として18隻の新型艦配備、その一部に636型を6隻新たに建造する意向を示した。6隻の内の1番艦は既に起工済である。

インド海軍の877EM型は、順次、亜音速の3M-54E1 クラブS(NATOコードネーム SS-N-27 シズラー)対艦巡航ミサイルの運用能力を付与する改装工事をロシアで行っており、中国海軍の636型は、1998年に取得した最初の2隻を除き、当初から3M-54E1 クラブSを搭載する。

西側では、韓国海軍への輸出が検討されたことがある。借款弁済に充当するために検討されたものだが(同様の理由によりT-80U戦車やBMP-3歩兵戦闘車が輸出され韓国陸軍に配備、韓国海軍に対してもロシア製ムレナ-E型エアクッション揚陸艇が導入されている。)ロシア・韓国双方が自国での建造を主張したため不調に終わり、韓国海軍はドイツ製214型潜水艦の導入を決定した。

各型

877型 初期型
877K型 火器管制システムを強化
877M型 有線誘導魚雷を2基の魚雷発射管から発射可能
877E型 輸出向けダウングレード版
877EM型 輸出向け型の改良型。877M型に準じる
877V型 B-871アルローサのみ。ポンプジェット推進を採用した実験艦。黒海艦隊に配備。
636型 機関の冷却機構を向上させた改良型 NATO名称”改キロ級”アメリカ海軍名称”キロ-B”
636M型 636型の改良版

諸元

全長 74m
全幅 9.9m
喫水 6.4m
排水量 2,300t / 3,000t
水上航続距離 11,100km (6000海里) /7kt
水中航続距離 740km (400海里) /3kt
航海日数 45日
兵装 533mm魚雷発射管×6 (魚雷×18又は機雷×24)

さらに詳しく → キロ型潜水艦




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