駐英イラン大使館占拠事件 (Iranian Embassy Siege)

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2011/04/12(火)
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駐英イラン大使館占拠事件

駐英イラン大使館占拠事件(ちゅうえいイランたいしかんせんきょじけん)とは、1980年4月30日にイギリスロンドンにあるイラン大使館が6名の反ホメイニ派イラン人テロリストにより占拠されたテロ事件である。 この事件により4名の犠牲者が出たが、イギリス陸軍特殊部隊SASが突入し犯人グループ6名のうち5名が射殺された。

概要

1980年4月30日午前11時半頃、ロンドンのプリンセスゲートにあるイラン大使館にDRMLA(アラブ自由と民主革命運動)を名乗る6名のテロリストが侵入し、襲撃の際にイラン人報道官と同じくイラン人のアルバイトを射殺した。6名はイラン国内で逮捕・収監された同志91名の解放を要求し、要求が聞き入れられない場合は、30分毎に人質の殺害を行うと宣言した。このグループのリーダーは有名なテロリストであった。

事件発生から3日目に食料及びタバコの供給の際に警察の交渉人が交渉を行い、テロリスト側は当初の要求を撤回、駐英アラブ系大使3名との面会、及びイギリスからの安全な脱出を新たに要求した。

しかし6日目の5月5日に事件は急変する。要求が受け入れられていない事に気づいたテロリストは18時50分頃に人質1名を殺害し死体を玄関へ投下した。これを重く見たスコットランドヤードは指揮権をイギリス陸軍特殊部隊SASへ委譲した。

その際事件当日に偶然居合わせた元SAS隊員の警察犬トレーナーが降下用ロープを結び付けていた為、2隊の内1隊がそのロープを使い突入する作戦となり、19時20分頃、遂に「ニムロッド作戦」が決行されバルコニーへ懸垂降下(間に合わせで用意されたロープを使用して降下した隊員が途中で宙吊り状態になってしまう事態も発生した)、特殊なプラスチック爆弾で窓枠を爆破、閃光弾を投入し突入を開始した。その際犯人が人質を1名射殺したが結果的に犯人5名を射殺し、人質となっていた26人が解放された。この突入の模様はBBCでも大きく取り上げられた。(人質のうち2名がBBC職員であった)

事件後の影響

1977年に発生したルフトハンザ航空機ハイジャック事件に続いてヘッケラー&コック社製のサブマシンガンであるH&K MP5がニムロッド作戦に使用され一躍有名となった。
イランの首都テヘランにあるアメリカ大使館はシーア派の反体制勢力に1979年11月4日から占拠されており、ロンドンでの事件の5日前1980年4月25日に決行されたアメリカ軍による人質救出作戦(イーグルクロー作戦)も失敗に終わっていた。イギリスが救出作戦を成功させたことにより、失敗したアメリカは完全に面子を潰される形となった。
ただ本件はイギリス国内の事件であったのに対してイーグルクロー作戦はイラン国内での作戦行動であったので潜入や情報収集などの点で不利な状況に置かれていたことに注意すべきであろう。
犯人グループの内唯一生き残った1名はその後無期懲役の判決が下され服役していたが、2005年に仮釈放となっている。

SAS (イギリス陸軍)

SAS(Special Air Service)はイギリス陸軍特殊部隊である。機械化された近代戦争において敵陣内での主要施設(通信、輸送など)の潜入破壊工作を専門とする世界最初の特殊部隊である。現在の各国に存在する特殊部隊の手本となった。オーストラリアなどイギリス連邦諸国には本家と合同訓練を実施した上で名称まで同じSASとした特殊部隊がいくつか存在する[1]。能力的にも世界最強といわれている。

Airの語から空軍を連想しやすく「空軍特殊部隊」という誤訳がたまに見られるが、陸軍に所属する部隊で第二次世界大戦において空挺作戦による敵陣への進入を想定して生まれた名称である。

「特殊空挺部隊」と訳されるが、現在の部課は空挺・海挺・偵察・山岳に分かれており、破壊工作や敵陣付近での軍用車による偵察活動だけでなく国内外の要人(イギリス国王を含む)の警護、テロ行為に対する治安維持活動(北アイルランド)および人身および捕虜の救出作戦の実行など幅広い分野で活躍している。対になる組織として海兵隊のSBS(Special Boat Service 特殊舟艇部隊)が存在する。

沿革

SASは、第二次世界大戦中に組織された特殊部隊であるが、当初は現在一般的に知られているようなエリート部隊ではなかった。エリートによる特殊部隊という点では、1940年のコマンドーの創設が先である。

デビッド・スターリング少佐により提案されたものであり、航空機を破壊するために、その知識や操縦経験を持つ者も多く集められた。そして先に同様の特殊任務を行っていたL.R.D.G(Long Range Desert Group)と共同し、1941年から実戦投入された。創設当時のSASは戦後のような人質救出訓練などは行われておらず、ドイツアフリカ軍団の補給線や飛行場を攻撃する小規模な部隊であった。

最初の任務ではその名の通りの空挺作戦も実行されているが失敗、その後は機関銃を取り付けた武装ジープで最前線を大きく迂回して砂漠を踏破、敵の飛行場に機関銃を乱射しながら殴り込み、駐機中の航空機をダイナマイトで爆破し、コクピットに手榴弾を投げ込んで破壊した他、ジープに取り付けた重機関銃を乱射して戦闘機や連絡機などの小型の軍用機を銃撃、爆薬類が尽きると手斧で破壊するなど、文字通り突撃部隊として活動し、最終的に300機以上に損害を与えたという。

また「Special Air Service」という名称は、当初64名しかいない部隊に「SAS旅団L分遣隊」という、より大規模な上位の精鋭空挺部隊が存在し、その一部であるかのように偽装して名付けられ、以降もそのまま使われているものである。北アフリカでの任務の終結後、同隊は5個連隊に拡大、「Who Dares Wins(危険を冒す者が勝利する/敢えて挑んだ者が勝つ)」をモットーとして数々の後方撹乱、破壊工作を成功させた。戦後、その有効性を高く評価され、今日の特殊部隊のパイオニアとしての地位を築くこととなった。

部隊の性質上、第二次世界大戦が終結するとともに一旦解散したが、戦後、植民地のマラヤ(マレーシア)での紛争に対応するため第22連隊として再編成された。この頃はまだ目立つ存在ではなかったが、1960年代、北アイルランドでのIRA暫定派のテロ激化に伴う対テロ専門の部隊CRWウィング(Counter Revolution War―対革命戦)の編成をきっかけに、一躍その名を知られることとなった。

数々の実戦経験(フォークランド紛争時のグース・グリーンの戦いなど)、特に対テロの実績に基づく非常に高い能力を持つ。アメリカ陸軍第1特殊作戦部隊デルタ分遣隊(デルタフォース)や警察のSWAT等の、諸機関の対テロ特殊部隊のモデルともなった。また、在ペルー日本大使公邸占拠事件などのテロ事件で現地政府の特殊作戦の側面支援なども行っている。

部隊の歴史

1941年11月 - 陸軍将校デビッド・スターリングの提案により、北アフリカ戦線の砂漠にて創設される。
1942年10月 - 正式にSAS連隊となる。
1945年10月 - 第二次世界大戦終結に伴い、一時解体する。
1947年1月 - 国防義勇軍に第21SAS連隊が創立される。
1951年 - マラヤ斥候隊が創立される。
1952年 - マラヤ斥候隊、第22SAS連隊となる。
1965年~1966年 - インドネシア・ボルネオ紛争に投入。
1967年 - 旧イエメン・アデン暴動に投入。
1969年以降 - 北アイルランドでの治安維持任務に投入。
1971年~1976年 - オマーン内戦に投入。
1980年 - 駐英イラン大使館占拠事件を解決。
1982年 - フォークランド紛争に投入。
1991年 - 湾岸戦争に投入
1995年 - コロンビアでの人質救出作戦に参加。
2000年9月10日 - シエラレオネで捕虜となった英国軍人と現地友軍兵士の救出(オペレーション・バラス)。
2001年以降 - アメリカのアフガニスタン侵攻に伴う作戦に投入。
2003年 - イラク戦争に投入。
2011年 - リビアにおける紛争でイギリス外交官警護として投入。

さらに詳しく → SAS (イギリス陸軍)  駐英イラン大使館占拠事件



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タグ : イギリス陸軍 特殊部隊 SAS 駐英イラン大使館占拠事件 ニムロッド作戦

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