C-17 グローブマスターIII (Boeing C-17 Globemaster III)

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2010/11/24(水)
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C-17は、米マクドネル・ダグラス(現ボーイング)社が製造しアメリカ空軍が保有・運用する、主力の軍用大型長距離輸送機である。

概要

C-17はC-5戦略輸送機に近い大型貨物の長距離空輸能力と、C-130戦術輸送機並みの小型滑走路での離着陸が可能な性能を持つ大型輸送機である。アメリカ空軍では研究開発機を除く、193機すべてのC-17が航空機動軍団(Air mobility command、AMC)に配属されているほか、その長距離・大型輸送能力が評価され、他国でも採用が広がりつつある。愛称はグローブマスターIII(Globemaster III)で、旧ダグラス・エアクラフト社の開発した輸送機C-74 グローブマスター・C-124 グローブマスターIIに由来している。1991年に初飛行を行った。

歴史

C-17はC-141 スターリフターの後継として、アメリカ合衆国本土よりヨーロッパの前線未整備小型飛行場に物資を大量輸送する戦域間空輸(Intertheater Airlift)を担う大型長距離輸送機を開発する米次期輸送機計画C-X(Cargo experimental)によって生み出された。その性能要求は厳しく、未舗装の3,000フィート滑走路(914mx27m)で離着陸が可能で25m 幅での転回機能を求められた。これにはボーイングやロッキードなど3社が提案を行い、1981年8月にマクドネル・ダグラス社の提案が採用された。

1982年7月に技術開発契約が結ばれたが、全規模開発契約は1985年12月31日までずれ込んだ。技術上の問題から開発は遅れ、原型機のロールアウトが1990年12月となった。初飛行は1991年9月15日に、カリフォルニア州のロングビーチ工場で行われた。部隊への配備開始は1993年7月であり、第437空輸航空団から開始された。その後も、価格性能比問題により調達に遅れが生じたりしたが、問題払拭後は発注数が増加している。

C-17は2003年3月20日からのイラク戦争におけるアメリカ軍の初めての空挺作戦に参加している。3月26日の闇夜に、26機のC-17がイタリアのアビアーノ空軍基地からアメリカ陸軍第173空挺旅団1,000名を乗せて飛び立った。夜8:10から25分間で、300mの低空にてパラシュート降下により全員を降ろし帰還した。29日までの4日間で兵員2,200名、貨物3000トン、M119榴弾砲6門、車両400両を空輸した。

その後も主力戦車のM1A2を含む多くの物資を空輸した。また、4月7日から19日までの12日間で新たに24機のC-17で兵員300名、M1A1戦車5輌(60トン)、M88A2戦車回収車1輌(60トン)、M2A2歩兵戦闘車5輌(27トン)、重PLS輸送車1輌(25トン)、HEMTT重機動トラック7輌(18トン)、M113A3装甲兵員輸送車12輌(12トン)、FMTVトラック4輌(9トン)、M997改造指揮車2輌(4トン)、ハンヴィー汎用車37輌(2.5トン)を輸送(機上のドラゴン作戦)。

C-17は開発目標をおおむね達成し、その性能に高い評価が与えられている。近年のアメリカ軍の中東展開には、欠かせないものとなっている。

特徴

アメリカ陸軍のすべての戦闘車両と航空機の搭載が可能で、C-5戦略輸送機の最大ペイロードの65%近くとなる77トンの貨物搭載ができる。

搭載例

* 463L貨物パレット ×18個
* M1A1戦車 ×1輌
* M2A2歩兵戦闘車(26トン時) ×3輌
* ストライカー装甲車 ×3輌
* AH-64攻撃ヘリコプター ×3機
* AH-64攻撃ヘリコプター ×2機、OH-58観測・軽戦闘ヘリコプター ×3機(飛行および整備要員32名)
* MLRSランチャー ×1輌、支援車両 ×3輌(運用および整備要員47名)
* 2列の座席をオフセット搭載すれば兵員189名を空輸できる。

最大ペイロードでの航続距離4,440km、離着陸距離910m。先進中型短距離離着陸輸送機計画(AMST)において試作されたYC-15が実証したEBF(Externally blown flap)方式のパワード・リフト・システム(Powered lift system)を用いてSTOL性能を確保している。これはエンジン噴射流を主翼下面とスロッテッド・フラップに吹き付けて揚力を増す方式である。スラスト・リバーサーは斜め上方へ噴射することで、未舗装滑走路での異物(Foreign Object Damage 略語:FOD)の巻き上げを最小限にしている。

C-17は太い胴体とともに、横に突き出したスポンソン部に4ユニット計12個の車輪を収めることで、大きな貨物の搭載を可能としている。貨物の積み下ろし口は後部ランプのみであるが、油圧ウインチと8列ローラー・コンベアによる省力化で、1人のロードマスターでも卸下運用が行えるようになっている。

コックピット内部は広く、2名のパイロット席後部の2名分の追加乗員席に加えて、2名分のベッドが備えられている。多くの軍用輸送機と同じく高翼配置の主翼にターボファンエンジンを4基搭載し、T型尾翼となっている。翼端にはウイングレットを装備している。また、19tまでの低高度パラシュート抽出システム(LAPES)に対応している。

搭載機器

* AN/AAR-47(V)2 ミサイル・レーザー警報システム
* AN/ALE-47 対抗策散布システム(チャフ、フレア散布)

仕様

* 全長:53.0m
* 全幅:51.8m
* 全高:16.8m
* 翼面積:353.02m2
* 巡航速度:M.0.77(860km/h、高度7,620m)
* エンジン:P&W F117-PW-100ターボファン(18,460kg)4基
* 航続距離:5,190km (空荷フェリー時:9,815km)
* 貨物室:h:3.76m、w:5.48m、l:26.82m(6mランプ含む)
* 空虚重量:128.1t
* 最大離陸重量:265.35t
* 最大積載量:77.519t
* 最低着陸必要距離:1,000m(500mで着陸した実績有り)

さらに詳しく → C-17



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