パンツァーファウスト3 (Panzerfaust 3)

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2010/10/29(金)
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パンツァーファウスト3(独:Panzerfaust 3)とは、ドイツのダイナマイト·ノーベル社製の携帯対戦車兵器で、ロケットブースター付き弾頭使用の無反動砲の一種である。名称は、第二次世界大戦中のドイツのパンツァーファウストに由来する。ドイツ連邦軍で採用されているだけでなく、スイス陸軍はPzF84、日本の陸上自衛隊は110mm個人携帯対戦車弾(LAM = Light-weight Anti-tank Munition)の名称で採用している。

弾頭が装填された発射チューブは使い捨て式。旧ソ連が独自に発展させたRPG-7のようにロケットブースター付き弾頭を用い、射撃姿勢もこちらに近い。

概要

1960年代半ばから使用されていたPzF-44(パンツァーファウスト44)とカールグスタフ無反動砲の後継として、1970年代よりダイナマイト·ノーベル社(Dynamit Nobel AG)が開発を始め、1992年より部隊配備された。

訓練不十分な兵士でも扱えるよう、単純な操作法を目指した設計が行われている。

発射時の反動を相殺するため、後方へカウンターマスと呼ばれる重量物を撃ち出すデイビス式無反動砲である。この方式は発射エネルギーと同等の爆風を後方に放つことで反動を相殺するクルップ式やクロムスキット式に比べて後方爆風が少ない。カウンターマスは金属粉で、発射後は拡散し遠方に飛ばないため後方の味方に危険を及ぼしにくく、室内や閉所からの発射も可能。発射された弾頭は直後に安定翼が展開してロケットモーターに点火、加速しながら飛翔する。

弾頭と発射チューブで構成された弾薬部と、照準器とグリップ部で構成される射撃装置に2分割されており、発射の際に照準具を組み付ける。弾薬部は使い捨てで、射撃装置部は再使用が可能となっている。

弾頭には成形炸薬弾を利用した対戦車榴弾のほか、爆発反応装甲に対応できる二重弾頭のタンデムHEAT弾、トーチカのような堅牢な固定目標を破壊するためのバンカーファウスト(Bunkerfaust DM32)、照明弾、訓練用の縮射弾や演習弾なども用意されている。対戦車榴弾は、弾頭先端のプローブと呼ばれる信管を伸長させてから使用するが、信管を縮めたまま発射すると榴弾として使用可能。

射撃装置は、どの弾頭とも共用でき、暗視照準具やテレビモニターを利用したリモコン式の発射架台、センサーを用いた自動発射架台などもある。

照準器は光学式スコープとフォアグリップ、グリップ、ストックからなる。グリップは折りたたまれており、発射の直前に引き起こす。H&K社の刻印の入った、G3ライフル系に似たグリップと安全装置は連動しており、折りたたまれた状態では安全装置を解除できない仕組みで、グリップを折りたたむと強制的に安全装置がかかる。 のちに、砲身に取り付ける形式の Dynarange とよばれるレーザー距離計と弾道計算機を組み合わせた電子式照準具がダイナマイト·ノーベル社で開発され、有効射程が延長された。

構造上、重心が前方に偏っており、弾頭発射時の重量変化による動揺などを抑えるために、地面や壁で体を支えての射撃が推奨されている。戦闘教範で、依託無しの射撃を非常用とする採用国もある。

陸上自衛隊での使用法

陸上自衛隊でも配備が進められており、IHI エアロスペースがライセンス生産している。標準モデルの対戦車榴弾のほか、訓練用の縮射弾、演習弾を配備しており、照準具は通常の光学式のみを装備している。演習用に、外観と重量が本物と同一のハンドリング模擬弾セットもある。当初は後方支援部隊の自衛火器として採用された経緯があったが、実際の運用は普通科・施設科部隊への配備が優先的に行われていた。

部隊に支給されるセットの中には、照準具に取り付けるプラスチック製のシールドと左手を保護するための皮手袋が同梱されている。これは未燃焼の推進剤から射手を守る為の訓練用資材で、実戦で必須とされるものではない。射撃装置は繰り返し使用するが、火器ではなく弾薬に分類されており、身につける装備品に数えないため、実戦において発射後のチューブは空薬莢としてその場で投棄できる。1個小銃班に1本が装備され、運用を担当する小銃手は「LAM手」や「擲弾手」と呼ばれる。

要目(標準モデル)

* 弾頭口径:110mm
* ロケット弾重量:4.2kg
* 全重量:13.9kg
* 全長(ロケット弾装着時):1,400mm
* 貫通力:(表面硬化処理均一圧延鋼板)700mm。自衛隊は非公表としている。
* 有効射程:固定目標400m 移動目標300m 。Dynarange使用時は600m

さらに詳しく → パンツァーファウスト3



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(2002/11)
広田 厚司

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タグ : パンツァーファウスト3 携帯対戦車兵器 無反動砲 ドイツ

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