マカロフ拳銃 (Makarov pistol、Пистолет Макарова)

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2010/10/21(木)
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マカロフ拳銃(PM: Pistolet Makarova, ロシア語: Пистолет Макарова)は、旧ソビエト連邦において開発された自動式拳銃。堅実な設計の中口径拳銃として、ソビエト連邦軍やロシア連邦軍、ロシア国境軍など、多くの軍や準軍事組織で採用された。

設計

マカロフ拳銃は、トカレフTT-33の後継として開発された。その設計には、ドイツのカール・ワルサー社が開発したワルサーPPが大きな影響を与えており、作動方式はストレート・ブローバック、撃発方式はダブルアクションとシングルアクションの兼用であり、また、スライド左側面後方には手動式の安全装置が装備された。これらのシステム一切はワルサーPPのそれを踏襲したものである。

在来モデルのトカレフTT-33は安全装置を欠くために実用上大きな不便があり、その点で本銃は大きく改善されている。なお、ワルサーPPと同様に、この安全装置にはデコッキング機能が付加されており、安全装置をセーフティポジションにすると撃鉄のコッキングは解除(デコッキング)される。

使用弾薬は拳銃の戦場での重要性が薄れたと判断した軍部によって、ドイツが第二次世界大戦末期にワルサーPP向けに開発した9mmウルトラ弾(9×18mm)をソ連向けにアレンジした9mmマカロフ弾が新開発されて採用された。9×18mmは、ストレート・ブローバックの拳銃で実用上安全に運用できる最大限の弾薬と考えられていたが、のちにはボディアーマーの普及に対応するため、マカロフ弾をもとに強装化したマカロフPMM弾も開発され、これを使用可能な構造強化型が生産された。PMM弾は、従来のマカロフ弾と同寸なので、PMM弾対応の拳銃で従来型PM弾を使用することはできるが、逆は安全上行なうべきではない。

なお、弾倉の脱着スイッチについては、原型となったワルサーPPでは迅速な弾薬の再装填を可能とするために握把の左側面上部にボタンが設置されていたのに対して、本銃では構造・生産性の簡易さを優先し、握把の下面にレバーを設置する方式になっている。側面ボタン式に比べると弾倉の素速い交換には不利であるが、軍用拳銃が実質的には補助兵器に過ぎないという実情を考慮すれば、相応の妥協と言える措置であった。

運用

このようにして開発されたマカロフ拳銃は、1951年よりソビエト連邦軍に採用され、将校や後方要員用に広く配備されたほか、ソ連国家保安委員会(KGB)などその他の公的機関、さらには東側諸国でも採用された。現在でもロシア国境軍、ロシア国内軍や独立国家共同体各国で採用が継続されているが、ロシア連邦軍においては、有名な9mmパラベラム弾と互換性のある新しい弾薬の制式化に伴って、これを使用するMP-443 グラッチに代替されて、退役している。

中華人民共和国では、中ソ対立勃発後の1950年代末に入手したマカロフ拳銃を解体、計測してコピーした59式拳銃(59式手槍)を製造した。しかし、ソ連ではサブマシンガンの代替にAK-47などのアサルトライフルが配備されたのに対して、中国人民解放軍では7.62mmトカレフ弾を用いるサブマシンガンが多用され続けたため、銃弾の互換性からTT-33、およびそのコピーである54式手槍が製造・配備され続けたため、ソ連ほど広範囲に配備されず、。主に公安組織に配備された。マカロフPMと59式拳銃の識別点は、59式には握把の紋章が「盾形の中に五星」になっている点、一部部品のグリップマークが異なる点などがある。

なお、近年、マカロフは日本国内での銃犯罪に使用される頻度が高まっている。2001年には、日本の警察による押収量が、それまで主流だったトカレフTT-33(あるいはその中国版の56式手槍)を抜いて1位となった。暴力団では、暴発のリスクが高く、また貫通力も高すぎて市街地での使用に適さないトカレフ型を廃してマカロフ型に切り替える傾向が進んでおり、前橋スナック乱射事件、町田市立てこもり事件など、マカロフ型拳銃が使用される犯罪も増加している。日本国内で流通するマカロフ型拳銃は、ロシアン・マフィアによって北方ルートから密輸されるロシア本国製のほか、蛇頭などによって中国ルートから密輸される北朝鮮製や中国製のものがある。特に中国製のものは59式、通称赤星と呼ばれている。59式拳銃では、オリジナルと同様の9mmマカロフ弾のほか、西側で一般的な.380ACP弾のモデルも製造されているが、日本国内に密輸入されるものは、ほとんどが9mmマカロフ弾仕様である。トカレフ型は大半が中国製だったが、マカロフ型はロシア製のものが多くを占めている。警察白書によると、平成12年以降ロシア製拳銃の押収量が急増しているという。

性能

口径 9×18mm
銃身長 93.5 mm (3.83 in)
ライフリング 6条右回り
使用弾薬 9mmマカロフ弾
装弾数 8発+1
作動方式 ストレート・ブローバック
全長 161.5 mm (6.34 in)
重量 730 g (26 oz)
銃口初速 315m/s
有効射程 50 m (54.7 yd)

さらに詳しく → マカロフ PM



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タグ : ハンドガン マカロフPM Makarov ソ連 マカロフ

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