防衛大学校 (National Defense Academy of Japan)

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2010/09/10(金)
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防衛大学校(ぼうえいだいがっこう、英語:National Defense Academy of Japan)は、神奈川県横須賀市走水1-10-20に本部を置く日本の省庁大学校である。1954年に設置された。大学校の略称は防大防衛大

概観

大学校全体

日本の幹部自衛官となるべき者を教育訓練する防衛省の施設等機関であり、位置付けは諸外国の士官学校に相当し、幹部自衛官の教育・育成を主たる目的としている。教育課程は、本科、理工学研究科及び総合安全保障研究科の三つがあるが、一般に「防衛大学校」というと本科のみを指すことも多い。防衛大学校は学校教育法の定める一条校としての「大学」ではないため、「防衛大学」は誤用である。

教育および研究

本科学生は、幹部自衛官となるべき者の教育を前提にしており、卒業後は直ちに陸・海・空自衛官に任官(曹長)し、幹部候補生学校(陸上・海上・航空)へ入校する。防衛医科大学校にあるような卒業後の服務義務年限やその満了前に退官した場合の学費返還義務はない。このことから、毎年数名から数十名の任官辞退者が発生することを問題視する意見は設置当初から存在したが、初代学校長の槇智雄を始めとして、国防に対するより強固な意思と素質のある者のみが残った方がよいという意見もある。

防衛大学校本科は「大学の学部に相当する教育課程」として認定されており、卒業すれば独立行政法人大学評価・学位授与機構から「学士」の学位が、文部科学省所管の大学と同様に授与される。また、実践的な面での能力を身に付けるため、大学相当のカリキュラムに加え各種訓練も行われる。卒業に際しては、それぞれの専攻に応じて、大学評価・学位授与機構から、次の種類の学士の学位が授与されている。

* 学士(人文科学)
* 学士(社会科学)
* 学士(理学)
* 学士(工学)

なお、学位授与機構の定める単位を4年間で確保するために、課業終了後においても「自習」が義務付けられている時間がある。

学風および特色

防衛大学校は一般の大学と同じように、入校に際し試験に合格する必要があるが、一般の大学入試とは異なり、入校すると防衛省職員として勉学が「課業」となるため、いわゆる入学試験ではなく「採用試験」が正式な呼称である。 平成23年度入校(第59期)の募集人員は人文・社会科学専攻が約65名(うち女子約5名)、理工学専攻が約285名(うち女子約25名)である。

応募条件には年齢のほか、日本国籍の有無や自衛隊員となる条件を満たしていることが必要であり、一般的な大学の出願条件とは異なる。採用試験は、1次試験が3教科(理工学専攻は英語・数学・理科、人文・社会科学専攻は英語・国語・地歴公民)のマークセンス・記述方式で実施され、一定の基準を超えたものが2次試験を受験する。2次試験は、身長・体重・視力・尿検査等の身体検査と小論文および面接が科される。「採用試験」のため、無料で受験できる。

また、採用後は給与や被服も支給され、2006年4月現在で学生手当(給料)が月額約11万円、年2回の期末手当(賞与)が年額約38万円である。学生に給与が支給される省庁大学校は、他に防衛医科大学校、気象大学校、海上保安大学校、航空保安大学校がある。これらの大学校の学生は公務員でもあるため、アルバイトをすることは禁止されている。防衛大学校の本科卒業式は内閣総理大臣や防衛大臣の出席、訓示が慣例となっている。防衛医科大学校と同様に入試が毎年秋ごろに地元で行われるので、難関大学等に受験する多数の生徒が力試しとして受験する。

沿革

略歴

第二次世界大戦以前の日本においては、陸軍将校と海軍士官の教育は、それぞれ別個の陸軍士官学校と海軍兵学校とで行われており、さらに上級将校の教育機関として陸軍大学校と海軍大学校があった。これによって学校の規模を小さくし、それぞれにおいては一体感を持ちかつ専門的教育を施すことができていた。ところが、陸海軍相互においての人事交流が少なく、一体となって総力戦を遂行すべき有事に合っても相互の不信から不協和音が生じることが少なくなかった。

そこで、陸海軍解体後に発足した保安庁においてはその反省に鑑み、幹部保安官と幹部警備官に4年間共通の教育を施し、任官後にそれぞれ個別の教育を施すこととし、保安大学校を発足させた。いわゆる「同じ釜の飯を食った」仲間という意識を持たせ、相手を携えて国防の中核を担わせる趣旨である。

実際に同期生の間では陸海空の別を問わず、特に校友会、中隊を同じくする者の親交が深い。

1953年(昭和28年)4月1日に入校した本科第1期学生は、在校中に保安庁から防衛庁への改組を経て、新たに宣誓を行うなどの体験を経ながら4年後に卒業した。また、設立からの教育の特徴としては、戦前の精神力至上主義への反省と共に近代戦を遂行するには作戦、管理、兵站部門等も含めて数理的素養及び知識が絶対的に必要であることから理科系重視となっている。(防衛省は、昨今の国際情勢から人文・社会科学専攻の採用人員を数年度中に増やす予定であるが、詳細は決まっていない。)

年表

* 1952年(昭和27年)8月1日 保安庁法の施行により「総理府の外局である保安庁の附属機関」として保安大学校が設置される
* 1953年(昭和28年)4月1日 横須賀久里浜の仮校舎で開校
* 1954年(昭和29年)7月1日 防衛庁設置法の施行により保安大学校が「総理府の外局である防衛庁の附属機関」の防衛大学校となる
* 1955年(昭和30年)4月1日 横須賀市小原台に移転
* 1957年(昭和32年)3月26日 本科第1期学生の卒業式を行う
* 1962年(昭和37年)4月1日 理工学研究科を開設
* 1964年(昭和39年)3月14日 理工学研究科の第1期学生の卒業式を行う
* 1974年(昭和49年)4月1日 人文・社会科学専攻課程を開設
* 1984年(昭和59年)7月1日 防衛庁設置法の一部改正により「総理府の外局である防衛庁の施設等機関」となる
* 1989年(平成元年)4月1日 教育課程を改め、専門を学科に再編成する
* 1992年(平成4年)3月22日 初めて本科卒業生(本科第36期)に学士の学位が授与される
* 1992年(平成4年)4月1日 本科学生に初めて女子の入学が許可される(本科第40期)
* 1992年(平成4年)9月18日 初めて理工学研究科卒業生(第29期)に修士の学位が授与される
* 1997年(平成9年)4月1日 総合安全保障研究科を開設する
* 2000年(平成12年)4月1日 本科の組織を改め、6学群14学科、7教育室となり、理工学研究科に前期課程及び後期課程を開設する
* 2001年(平成13年)1月6日 防衛庁設置法の一部改正により「内閣府の外局である防衛庁の施設等機関」となる
* 2001年(平成13年)4月1日 理工学研究科後期課程を開講する
* 2007年(平成19年)1月9日 防衛省設置法により「防衛省の施設等機関」となる
* 2007年(平成19年)4月1日 訓練部に総括首席指導教官を設置
* 2009年(平成21年)4月1日 総合安全保障研究科博士後期課程を開設

教育および研究

組織

専門学科

* 理工学専攻
    o 応用科学群
        + 応用物理学科
        + 応用化学科
        + 地球海洋学科
    o 電気情報学群
        + 電気電子工学科
        + 通信工学科
        + 情報工学科
        + 機能材料工学科
    o システム工学群
        + 機械工学科
        + 機械システム工学科
        + 航空宇宙工学科
        + 建設環境工学科

* 人文・社会科学専攻
    o 人文社会科学群
        + 人間文化学科
        + 公共政策学科
        + 国際関係学科

教育室

* 総合教育学群
    o 総合教養教育室
    o 外国語教育室
    o 体育学教育室
    o 数学教育室

* 防衛学教育学群
    o 国防論教育室
    o 戦略教育室
    o 統率・戦史教育室
    o 安全保障・危機管理教育センター

研究科

* 理工学研究科
    o 電子工学専攻(博士前期課程)
    o 機械工学専攻(博士前期課程)
    o 航空宇宙工学専攻(博士前期課程)
    o 物質工学専攻(博士前期課程)
    o 情報数理専攻(博士前期課程)
    o 境界科学専攻(博士前期課程)
    o 地球環境科学専攻(博士前期課程)
    o 電子情報工学系専攻(博士後期課程)
    o 装備・基盤工学系専攻(博士後期課程)
    o 物質・基礎科学系専攻(博士後期課程)

* 総合安全保障研究科(博士前期課程・博士後期課程)
    o 総合安全保障専攻

訓練部

* 訓練部長(将補)
    o 総括首席指導教官
       + 首席指導教官(各大隊に1人計4人、主に2佐)
        # 指導教官

付属機関

* 学術情報センター
    o 遠隔教育研究部門
    o IT技術研究部門
    o 情報システム活用研究部門
    o マルチメディア教育研究部門

* 図書館
* 資料館

教育

防衛学

本科学生は、専門区分や要員区分(陸、海、空各自衛隊要員別)に関わらず、原則として共通した内容の防衛学を履修する。ただし、要員別の科目や選択科目もある。個別の科目としては、以下のとおり。

* 防衛学概論
* 国防論
* 世界戦争史
* 日本戦争史
* 戦略
* 軍事と科学技術
* 作戦
* 陸上作戦・海上作戦・航空作戦(各要員別に履修)
* 統率
* 防衛学特論
* その他

※以上、「防衛大学校規則」を参照

防衛学は、一般に軍事学と呼ばれているものに相当し、その具体的内容の一端は、防衛学の教官を中心にしたグループの著作『軍事学入門』により知ることができる。

なお、過去、防衛学は陸上防衛学、海上防衛学、航空防衛学の三つに区分され各要員別の履修となっていた。その内容は、現行の防衛学と同様のもののほかに、それぞれ個別の内容(例えば陸上防衛学では築城、通信、戦術等、海上防衛学では航海学、機関学、運用学等、航空防衛学では警備、整備、搭乗等)が相当程度含まれていた。現行の要員共通の防衛学を導入するに当たって、これらの要員別の教科内容は、防大の訓練課程及び防大卒業後の幹部候補生学校に振り替えられた。

学生生活

* 本科学生は、入学後は敷地内の学生舎での集団生活が義務付けられており、集団行動と規則正しい生活により、将来の幹部自衛官たる礼儀作法を身に付ける。
* 制服については防衛大学校本科学生の制服を参照
* 課業行進曲として抜刀隊が使用されている。
* 在校中に同一理由で二度留年することは許されない。

学生隊

本科学生全員(2000人弱)で連隊規模の「学生隊」を編成する。学生隊は4個大隊からなり、大隊は4個中隊、中隊は3個小隊、小隊は約30~40名からなる(分隊・班はない)。それぞれに学生長が置かれる。2004年(平成16年)度までは1個中隊に1~4学年までが混合で所属していたが、2005年(平成17年)度から1学年が1個小隊を組むようになった。ただし、学生長は4学年が務める。

卒業式では、閉式直後に本科卒業生総代である後期学生隊学生長の「n期学生隊解散」の号令とともに、本科卒業生一同が一斉に制帽を宙に放り投げ、講堂から飛び出して行く光景が、例年テレビ放送され有名である。なお、制帽は官給品であり、在校生によって回収され学校に返納されるが、私物として購入することができるので、記念として手元に残しておく者も多い。

校友会(クラブ活動)

本科の学生は、必ず体育系の校友会に入部することとなっている。 特筆すべきは吹奏楽部が体育系の扱いを受けていることである。これは、観閲式や開校記念祭での行進曲等の演奏その他、学校の顔として大きな役割を果たしており、それゆえ、練習時間を確保する必要があるからである。

その他、特徴のある校友会は以下の通りである。

* 短艇委員会
* 応援団リーダー部
* 儀仗隊
* 吹奏楽部
* 銃剣道部
* 弁論部(体育系扱いは受けない)

学園祭

毎年、学園祭として開校記念祭が開催される。そこで行われる競技の中に、棒倒しがある。1990年には、アイドルタレントの渡辺満里奈が訪れた。

研究科

研究科として、理工学研究科及び総合安全保障研究科が置かれている。これは、学校教育法上の大学院に相当するものである。修了後、大学評価・学位授与機構の審査に合格すると学位が授与される。自衛隊員以外の者も入学することがある。

授与される学位の種類は、

* 修士(理学)
* 修士(工学)
* 修士(安全保障学)
* 博士(理学)
* 博士(工学)

である。

なお、平成14年度までは、「修士(安全保障学)」ではなく、「修士(社会科学)」が授与されていた。

さらに詳しく → 防衛大学校
外部リンク → 防衛大学校


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最近5か年 自衛官採用試験問題解答集〈1〉防衛大学校―平成17‐21年実施問題収録 (自衛官採用試験問題解答集 1)最近5か年 自衛官採用試験問題解答集〈1〉防衛大学校―平成17‐21年実施問題収録 (自衛官採用試験問題解答集 1)
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