99式戦車 (99式主战坦克、ZTZ-99/WZ-123B)

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2010/09/09(木)
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99式戦車(中: 99式主战坦克、英: ZTZ-99/WZ-123B)は、中華人民共和国の第三.五世代主力戦車である。

概要

98式戦車の開発実績を踏まえて開発された98式戦車の改良型であり、欧州の技術が多く取り込まれ、独自開発のレーザー誘導兵器及びレーザー検知式アクティブ防御システムも導入するなど従来の中国人民解放軍の戦車とは異なるユニークなものとなった。そのため1輌あたりの価格も高価となり、現状では廉価モデルである96式戦車とのハイ・ローミックスの形で配備が進んでいる。本車の特徴であるアクティブ防御システム(JD-3)は98式戦車の物を引き継いでいる。

開発・配備

2001年にNORINCOが開発を公表したもので、本車の生産は2000年から開始され、2001年中に約40輌が配備された。以降、毎月10輌程度のペースで生産されていると見られている。

配備軍区

* 北京軍区 - 第38集団軍
* 瀋陽軍区 - 第39集団軍

少数ながら上記の軍区に配備されている。

特徴

99式戦車の最大の特徴は砲塔で、レオパルド2A6のような楔型の増加装甲が取り付けられており、これはただの増加装甲ではなく「カークトゥス」装甲の一種という指摘がある(カークトゥスは「サボテン」の意。またカクタス装甲とも言う場合がある。爆発反応装甲と複合装甲を組み合わせた装甲形式の一種とされる)。

砲塔側面の籠状ラックにも爆発反応装甲が装着されHEAT弾への防御能力を向上させている。車体や砲塔各部に装着された爆発反応装甲は、山西省の中北大学で開発されたFY-4/FY-5爆発反応装甲(FYは中国語の「反応(FanYing)」の略だと思われる)と見られている。FY-4/FY-5は中国第二世代の爆発反応装甲で、対成型炸薬弾換算で400 mm以上の防御力を有し、HEAT弾だけでなく運動エネルギー弾に対する防御能力も兼ね備えているとしているのが特徴である。Chinese Defence Todayによると前部装甲の防御力は1,000 ~ 1,200 mmの均質鋼板に相当し、爆発反応装甲の搭載だけでも重量が約700 kg増加した。

99式には、増加装甲の装着方式が異なるいくつかのタイプが存在する。最近確認されたタイプでは、砲塔の増加装甲の装着形状が変更され、上から見ると砲塔前方に絞り込まれる様になっており、楔形装甲の傾斜角も強められている。砲塔側面の籠状ラックは砲塔後部まで延長され、ラック側面に装着された爆発反応装甲の数も増加している。車体前面の爆発反応装甲の形状も若干異なる。このタイプの増加装甲の取付け方は、96式戦車の装甲強化型である96G式戦車の装着方法と類似しており、共通の増加装甲を採用したことが推測される。

99式戦車の持つ攻撃力に関して、「ハンターキラー能力」はM1A2と同等であり、搭載する中国製劣化ウラン弾は1,800mの距離からM1A2の前部装甲を貫徹可能とされる。しかしながら中国のネット記事では、出身の疑わしい外国人専門家のコメントが多数投稿されている。たとえば上記にリンクされている新浪軍事の記事を見れば、姆斯·邓尼根(JAMES DUNNIGAN)氏の投稿した記事の原タイトルは<中国のスーパー戦車は紙でできているChina's Super Tank is Made of Paper>であり、内容は99式の戦力を公然と見下したものである。また西蒙·安切斯特(SIMON ANCHESTER)氏の名前は架空であり、そのような人物は存在しない。そのためこれらネット記事由来の説の信用性は低いと思われる。

主砲の命中精度については98式戦車や90-II式戦車の項などを参照されたいが、実際に行われた射撃試験では2,000m離れた機動目標(人間が遠隔操作)に対して46発の発射試験を行い、次弾命中率100%の精度であった。98式戦車に比べ、99式戦車の搭載するエンジンは改良型の1,500 hpディーゼルエンジンに換装され、最高速度も80 km/hに向上している。

アクティブ防御システム

本車の最大の特徴は、JD-3と呼ばれる中国軍独自のアクティブ・レーザー防御システムを搭載している事である。これは敵車両からのレーザー照準を感知して警告を発し、敵のレーザー照準機に対する攪乱・破壊レーザーを発する事で攻撃を防ぐシステムである。レーザー通信機能も兼ねるとされる。未確認だがこのレーザーを使用して無線封止下の状況でも僚車と通信が可能といわれている。中国側は、このレーザーは発射された砲弾や対戦車ミサイルの迎撃能力も持ち、対空兵器(照準機器の妨害)としても効果があるとしているが、その能力は定かではない。

発展型

99式改戦車
99式戦車の改良版として99式改戦車が開発されている。特徴としては、爆発反応装甲が隙間無く付けられており、副武装が02式14.5 mm重機関銃にアップグレードされている。また、99式戦車で既に、C4Iを搭載していたが、車両間情報システム(IVIS)が新たに搭載されている、これにより、今までよりも多量かつ速やかな車両間の情報伝達が可能になった、また探知した敵車両および味方部隊の位置・行動データを戦車部隊全体にリアルタイムで配信でき、戦車隊が本部などと情報を共有できる(IVISは既にアメリカのM1エイブラムスの改修型(M1A2)やフランスのルクレールなど西側第3.5世代戦車でも導入されている)。

99A2型戦車
詳細不明の99式改戦車の改良版、新型のアクティブ防護システムや140mm滑腔砲を導入したという情報がある。(過去に地形やインフラの状況から、99式戦車に140mm砲を搭載した試製戦車が未採用に終わった事がある。爆発反応装甲の採用も防御力強化と重量増加抑制という問題への対応の一環になるものと言えるであろう。重量の問題を解決して140mm砲を装備したとなると高性能なアクティブサスペンションが開発された事になる。)また、高名な軍事雑誌などでは2009年に配備されるとしている。駆動系においては、従来の中国製戦車において90-II式戦車だけが全自動変速装置を搭載しており、唯一超信地旋回が可能であったが、本車も全自動変速装置を搭載し超信地旋回が可能となっている。

エピソード

海外

* 2007年3月24日にアメリカ軍のピーター・ペース海兵隊大将(当時、2007年9月に退役)が中国軍の基地を訪れた際、99式戦車の行進間射撃を見学したが、その時99式戦車はAPFSDS弾6発全てを1,400 mの距離から目標に命中させた。

* ロシア語版のウィキペディアでは、本車について”全体のアイディアはT-72を継ぐものの、中国の戦車界にとって重大な突破であった”と記述する。

* 台湾の報道では本車をアジア最強の戦闘力(スペック上)を持つと評価している。

ネット上での誤解

インターネット上で90式(日本)vs 99式(中国)砲身制御装置の性能比較という動画があるが実際は99式戦車ではなく96式戦車である(98式戦車や99式戦車の搭載する84式76mm発煙弾発射機の数が10本なのに対し、96式戦車は12本である)。「96式」とは言うものの、これは便宜上付けられた名前である。名称変更前は88C式戦車という名称であり、これは戦後第2世代戦車の88式戦車の改良型で、実際は戦後第2.5世代戦車に相当する。砲身のブレを制御する装置はほとんど装備されていない(砲身制御については実際の99式戦車の映像や90-II式戦車に関するパキスタンの公式報道を参照すると、96式と大きく違う事が確認できる)。

性能諸元

全長 11.0 m
車体長 7.30 m
全幅 3.40 m
全高 2.40 m
重量 54.0 t
懸架方式 トーションバー方式
速度 80 km/h(整地)
    60 km/h(不整地)
行動距離 650 km(予備燃料タンク使用時)
主砲 ZPT-98式50口径125mm滑腔砲
副武装 85式12.7 mm機関銃 もしくは
     02式14.5 mm重機関銃
     86式7.62 mm機関銃
     砲発射式対戦車ミサイル
装甲 複合装甲及び爆発反応装甲
エンジン 水冷4ストローク
      V型12気筒ディーゼルエンジン
      1500 hp
乗員 3 名

さらに詳しく → 99式戦車



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(2010/05)
鳴 霞

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