M41 ウォーカー・ブルドッグ (M41 Walker Bulldog)

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2010/08/21(土)
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M41軽戦車(えむ41けいせんしゃ)は1946年にゼネラルモーターズ社がM24軽戦車の後継として開発し、アメリカ陸軍を中心に使用された軽戦車である。愛称は朝鮮戦争で第8軍の初代指揮官としての任務中、交通事故死したウォルトン・ウォーカー中将にちなんでウォーカー・ブルドッグと名付けられた。

開発

T37の名称で試作車両が開始され、後にフェイズI、II、IIIの名称で3種類の異なる車両が製作された。その後、各部に改良を図り、名称をT41と変えた試作車が3輌製作され、さらなる改良を加えたT41が製作され、1950年1月に100輌が発注されて生産を開始された。

重量19t、砲塔は圧延鋼板と鋳造部品(防盾・砲架まわり)を組み合わせて溶接した、油圧または手動で全周旋回可能な物で、新たに設計された60口径76.2mm戦車砲T94を装備している。これは同じ口径76.2mm砲でも、従来のM4中戦車のM1戦車砲や、M10駆逐戦車のM7戦車砲より軽量かつ射程・威力ともに勝る物であり、改良された量産型はM32と呼ばれる。

また、操行装置はM24よりも進化して超信地旋回可能なクロス・ドライブ式アリソンCD-500-3(オートマチック前進2段・後進1段)となり、従来の戦車のようなレバーではなく、T字型ハンドルで操縦を行った。この操行装置とコンチネンタルAOS895-3水平対向6気筒ガソリンエンジン(グロス出力500馬力)、さらにトーションバー式サスペンションの組み合わせにより、路外での高い機動力を発揮できた。

生産

生産はゼネラルモーターズ社の傘下キャデラック社が行なった。生産型第1号車は1951年半ばに完成し、1,802輌が生産された。その後砲架を改良し、AOS 895-3空冷ガソリンに変更したM41A1軽戦車に移行。さらにエンジンをAOSI 895-5に変更したM41A2、M41A3に改修され、最終的には5,500輌近くが生産された。

実戦

折しも朝鮮戦争が勃発した当時、朝鮮半島でアメリカ陸軍機甲部隊が装備していた戦車は、第二次世界大戦末期に配備開始されたM24軽戦車であった。これは当時アメリカで使用されていた軽戦車としては最高の物であったが、対する北朝鮮軍の主力戦車はソ連製のT-34-85中戦車であり、攻撃力・装甲が劣る軽戦車の限界で、対戦車・装甲車用の徹甲弾や成形炸薬弾どころか、対人・対非装甲目標の榴弾で容易に撃破されてしまった。

その為、軽戦車ながらT-34に対抗できる火力を持つと期待される試作軽戦車T41は、試験終了前の1951年に生産ラインから直接戦場に投入された。実戦を経験した結果、命中率向上の為に新たに装備されていたステレオ式測遠機に、振動により狂いが生ずる致命的欠陥が認められた。この為、従来型の直接照準望遠機に戻し、砲をT91E3に変更したT41E1軽戦車が試作され、その後各種の試験と改良が進められ、1953年5月にM41軽戦車として制式化された。

M41はベトナム戦争でも実戦投入された。南ベトナム軍にも供与され、北ベトナムのPT-76軽戦車やT-54戦車と戦っている。また後のレバノン内戦でも軍や民兵によって運用されていた。その後、M551シェリダン空挺戦車が登場し主力偵察戦車の座を譲ることになるが、28ヶ国において使用が続けられた。日本の陸上自衛隊は第二次防衛計画においてアメリカの無償援助による225両の取得を計画し、147輌が西ドイツ陸軍の使用済みのM41A2の供与を受けた。

台湾やデンマークではレーザー測遠器を追加するなどの近代化改修を施され、それぞれM41D、M41DK1(退役済み)として採用された。M41は軽戦車ゆえの運用のしやすさから、現在も二線級装備として保有している国がある。2006年9月19日にタイで発生した陸軍によるクーデターでは、首都バンコクの各所にクーデター勢力側のM41が展開された。

性能諸元

全長 8.212 m
全幅 3.198 m
全高 2.726 m
重量 23.224 t
懸架方式 トーションバー方式
速度 72.42 km/h
行動距離 161 km
主砲 60口径76.2mmライフル砲M32×1
副武装 12.7mm重機関銃M2×1
    7.62mm機関銃M1919A4×2
装甲 砲塔防盾 38 mm
    砲塔側・後面 25.4 mm
    車体下部前面 75mm
    車体上部前面 25.4 mm
    車体側面 29~25mm
    車体後面 13 mm
エンジン コンチネンタル AOS 895-3
    6気筒ガソリンエンジン
    500 hp (373 kW)
乗員 4 名

さらに詳しく → M41軽戦車



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(2002/05)
田中 義夫

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