世宗大王級駆逐艦 (King Sejong the Great class destroyer、세종대왕급 구축함)

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2010/07/19(月)
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世宗大王級駆逐艦(せそうだいおうきゅうくちくかん・セジョンデワンきゅうくちくかん)は、韓国海軍初のイージス艦。計画名の『KDX-III』で呼ばれることもある。建造費は1隻当たり約1,045億円相当とされる。本級を保有することで、大韓民国はアメリカ合衆国、日本、スペイン、ノルウェーに次いで世界で5番目の米国製イージスシステム搭載艦の保有国となる。

開発

『KDX-I』広開土大王級駆逐艦、『KDX-II』李舜臣級駆逐艦とともに、韓国の機動艦隊創設計画の3本柱の1つとなるイージス艦である。3個機動艦隊に1隻ずつ配備する計画だが、さらに3隻の追加建造も検討されている。アメリカ海軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦をタイプシップとしているため外形はよく似ているが、さらにステルス性が重視されている。艦体長はアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦より一回り長くなり、海上自衛隊のあたご型護衛艦とほぼ同大である(幅は全艦とも同じ)。

KDX-IIに付けられた「李舜臣」という型名は本来はKDX-IIIに命名される予定であったが、盧武鉉政権下で反米世論が燻っている事と北朝鮮に対しての太陽政策による米韓の温度差によりイージスシステムが提供されるか不確実であった為、急遽KDX-IIに「忠武公李舜臣」と名づけたとされている。

装備

世宗大王級駆逐艦の戦闘システムはイージスシステムを中核としたもので、米ロッキード・マーティン社によって、イージス艦載戦闘システム (AEGIS Shipboard Combat System)として統合されている。その中核となるイージス武器システム (AWS)は、アメリカ海軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦(44番艦以降)、海上自衛隊のあたご型護衛艦やスペイン海軍のアルバロ・デ・バサン級フリゲートと同じ、最新のベースライン7である。その一方、イージス武器システムに連接されるいくつかのシステムは、米側から供与されず代替システムが装備されている。

日本初のイージス艦であるこんごう型護衛艦にアメリカがイージスシステムを提供した際にも、対潜システムと電子戦システム等が提供されず、国産の機器を搭載した経緯が有る。但し、あたご型護衛艦においては、SQQ-89など、システムのうちのいくつかについては、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦と同等の装置が提供されている。

世宗大王級駆逐艦は上記機能を省略した事により、1隻当たり209億円程あたご型より安くなったとされていたが、別途代替装置を発注したり、電子戦システムの国産開発を行った分を合計した建造費は1,400億円を超えるとも噂され、韓国国内でもイージス艦の保有に疑問視する声も出ている。

また、その他にも、AN/USC-42やWSC-3など、DAMA方式に対応したUHF-SATCOMシステムを搭載していないため、アメリカ海軍や海上自衛隊のミサイル防衛対応艦が見通し線外での高速データリンクとして使用しているS-TADIL J、さらには、アメリカ海軍が艦隊レベルでの作戦統制および同盟国海軍との調整に使用しているGCCS-Mに参加できないという問題が指摘されている。

ただし、UHF帯の電波によって、見通し線内での高速データ・リンクを行うTADIL J (リンク 16)は搭載しているため、通常の作戦においては、問題なくデータ・リンクを確立することができる。なお、韓国海軍軍艦でリンク 16に対応しているのは、2010年現在では本型のみであるため、それ以外の艦とは、やや旧式のリンク 11を使用することになる。なお、海上自衛隊のイージスシステム搭載艦においても、S- TADIL Jに対応している艦はその一部に過ぎない。

日米のイージス艦に比較して重兵装でトップヘビーの傾向がある。タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦をも上回る128セルのVLSに加え、16発(日米は8 発)の国産艦対艦ミサイル「海星(ヘ・ソン)」を搭載する。CIWSとしては、RAM短距離迎撃ミサイルとゴールキーパーを併用している。兵装は国産化が進んでおり、射程500km前後と推定されている国産の艦対地ミサイル「天竜(チョニョン)」と、同じく対潜ミサイル「紅鮫」を専用の国産VLS内に搭載する。これほどまでに重武装した背景には、韓国の国力上多数の大型艦艇の配備が行えないことが大きく影響している。なお、メインマストの左右にある支柱は後から追加されたものであり、当初の構想図にも1番艦の進水時にもなかったものである。強度上の問題が後から発覚して補強したのではないかという見方がある。

配備予定

1番艦は現代重工業に2004年8 月25日に発注され、2004年11月に1番艦の建造着工。2008 年12月実戦配備。当初、安龍福とし、池徳七、尹永夏が艦名候補として検討されたが、2007年に世宗大王と名付けられた。また、同年6 月28日には尹永夏がコムドクスリ型ミサイル艇に命名され、艦名候補から外れた。韓国海軍は当初イージス艦6隻の建造を計画していたが、李明博政権が実施した国防改革2020により、着工済みの3隻で建造終了となることが決定した。

韓国内の評価

世宗大王級では1隻に多数の要素を詰め込んだ重武装艦となっている事から、アーレイ・バーク級やあたご型と比べ設計にゆとりが無いとの指摘もある。運用維持及び補修などに必要な予算確保などの問題があるとの声もある。

同型艦

* 一番艦:DDG-991 2007年5月25日進水、2008年12月22日就役 世宗大王(せそうだいおう、セジョンデワン)
* 二番艦:DDG-992 2008年11月14日進水、2010年配備予定、栗谷李珥(りっこくりじ、ユルゴク・イ・イ)
* 三番艦:DDG-993 2012年配備予定、権慄(ごんりつ、クォンニュル)

性能要目

排水量 基準:未公表
      満載:10,290t
全長 165.9m
全幅 21.4m
吃水 6.25m
機関 COGAG方式 2軸推進
    LM2500ガスタービンエンジン(105,000hp) 4基
速力 最大:30ノット以上
巡航:16ノット
航続距離 5,500海里(20 ノット)
電力    ロールス・ロイスAG9140RFガスタービン発電機 2基
乗員 300人以上
兵装 Mk 45 5インチ砲 1基
    ゴールキーパー 30mm CIWS 1基
    Mk 41 VLS (48+32セル)

        • SM-2 Block3B SAM
        • ESSM 短SAM
        を発射可能 2基
    国産VLS (48セル)

    • 天竜 SLCM: 32発
    • 紅鮫 SUM: 16発
    を発射可能 1基
    Mk 49 21連装ミサイル発射機
    (RAM 近SAM用) 1基
    SSM-700K SSM4連装発射筒 4基
    Mk 32 3連装短魚雷発射管
    (Mk 46 324mm対潜短魚雷) 2基
艦載機 スーパーリンクス哨戒ヘリコプター 2機
C4I KNTDS (リンク 11) +JTIDS(リンク 16)
    Mk 7 AWS+ASWCS-K+SLQ-200
レーダー SPY-1D(V) 多機能レーダー(4面) 1基
ソナー DSQS-21 BZ-M 艦首装備
     CAPTAS 曳航式
電子戦・対抗手段 SLQ-200 ソナタ統合電子戦システム
             SLQ-261K デコイ・システム

さらに詳しく → 世宗大王級駆逐艦



韓国の軍事文化とジェンダー韓国の軍事文化とジェンダー
(2006/11)
権 仁淑

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