L118 105mm榴弾砲 (L118 Light gun)

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2010/04/26(月)
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L118 105mm榴弾砲(英: L118 Light gun;直訳はL118軽量砲)とは、イギリス製の榴弾砲である。1970年代にイギリス陸軍に採用され、アメリカがM119榴弾砲として制式化したのを始めとして世界中で広く使用されている。

開発

1960年から1970年代半ばにかけて、イギリス陸軍はQF 25ポンド砲や75mmパックハウザーの後継としてイタリア製のオート・メラーラMod56 105mm榴弾砲をライセンス生産したL5 105mmパックハウザーを制式採用していた。L5はもともとイタリアの山岳部隊用に設計された山砲的性格の強い榴弾砲であったため、ヘリコプターで吊り下げての輸送や分解してのパラシュート投下、ランドローバーなどの車両による牽引などで容易く輸送できたが、射程距離が短いために敵砲兵の対砲兵砲撃に対して脆弱であった。

特に1963年にソビエト連邦が開発したD-30 122mm榴弾砲は当時の軽榴弾砲としては異例の15kmもの長射程を有しており、これを相手にするには甚だ不利であった。そこで、イギリス陸軍は小型軽量でありながら従来の105mm榴弾砲よりも長射程の105mm榴弾砲の開発をロイヤル・オードナンス(現在のBAE システムズ・ランド・アンド・アーマメンツ)を依頼し、同社が開発したのがL118である。

概要

L118の砲架の脚は軽量化と射撃準備時間の短縮も兼ねて、2本の脚を八の字型に広げる方式ではなくV字型に近い形状をしている。さらに、射撃時には車輪の下に円盤状の台座を敷き砲本体とワイヤーで固定することで砲架の脚を持ち上げて全周旋回を容易に行えるようにする設計など、第二次世界大戦中にイギリス軍の主力野戦砲であったQF 25ポンド砲の影響を強く受けている。

L118は、トラックやランドローバーなどで容易に牽引が可能なうえ、ヘリコプターでもSA330ピューマやシーキングなどに吊り下げての輸送が可能であるため、運用柔軟性は従来のL10と比較してほとんど失われていないが、砲身が長くなったため牽引時には砲身を後方に向ける必要がある。射程距離は標準型の榴弾で17,200mあり、従来の105mm榴弾砲を大きく上回る長射程がL118の最大の特徴である。

実戦投入

L118が初めて実戦に投入されたのは、1982年のフォークランド紛争である。この紛争においてイギリス軍はフォークランド諸島に30門(5個中隊) のL118を揚陸させて同諸島における地上戦に投入した。特に島都ポートスタンリーの奪還作戦においてはアルゼンチン軍が装備するMod56パックハウザーやM101のような従来型の105mm榴弾砲は勿論、より射程が長いはずのM114 155mm榴弾砲をも上回る長射程を活かしてアルゼンチン軍の陣地に対する砲撃を有利に行うことができた。

その後、湾岸戦争やアフガニスタン戦争、イラク戦争などにおいてイギリス軍がL118を投入したかは不明であるが、アメリカ陸軍がアフガニスタン戦争やイラク戦争において、同砲の改良型であるM119を投入している。また、エディンバラ城おいて午後一時に大砲の空砲を一発だけ発射するワン・オクロック・ガンにもこの砲が採用されている。

スペック

* 口径:105mm
* 全長:8.8m
* 全幅:1.78m
* 重量:1,858kg
* 仰俯角:-100ミル(-5.625°) ~ 1250ミル(70.3125°)
* 左右旋回角:左右に100ミル(5.625°)ずつ(台座に乗せた場合は、360度全周旋回が可能)
* 運用要員:名
* 発射速度:6~8発/分
* 射程距離:17,200m(標準榴弾)

派生形

L119

L118にNATO標準規格の105mm榴弾砲用砲弾と薬莢を使用可能にした型。イギリス軍では使用されていないが輸出型はこちらが中心であり、このL119をアメリカがライセンス生産して採用したのがM119 105mm榴弾砲である。

さらに詳しく → L118 105mm榴弾砲



大砲の歴史大砲の歴史
(2004/10/01)
不明

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タグ : 榴弾砲 イギリス陸軍 L118

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