Vz 58(Samopal vzor 58、Sa vz.58)

航空兵器・陸上兵器・海上兵器・銃器・戦争・紛争・歴史・革命・テロ・事件・軍事動画・ニュース(報道)・社会情勢・政治運動・評論・講演など、軍事関連の情報を公開しています。宗教・思想・経済・政治的なものも少しアリ

広告
2010/04/15(木)
*







Vz 58又はSa vz.58(Samopal vzor 58・1958年型短機関)は、チェコスロバキアのチェスカー・ズブロヨフカ国営会社(チェコ兵器廠国営会社、チェコ語 : Česká zbrojovka, n.p.:ČZ、1992年民営化)で開発されたアサルトライフルである。

外見の類似点(テーパーのかかった薬莢使用による大きく湾曲したマガジン(弾倉)、上下二分割されたハンドガード、レシーバーデッキにストックの根元が接しないなど)から、AK-47シリーズの一種と誤解されがちだが、実際には7.62mm×39を使用する以外に共通点はなく、ほとんど独自設計である。日本赤軍によるテルアビブ空港乱射事件で用いられた自動小としても知られている。

概要

チェコスロバキアはセミオートマチックライフルの開発先進国で、 1920年代末にZH-29[1]を完成、1930年代末からZK38、ZK381等を試作したがドイツ併合で量産化には至らなかった。1942年から試作されていたZK420は戦後7.92~6.5mmと様々な口径の制式弾仕様が作られ、1946年にはイギリス、デンマーク、エチオピア、エジプト、スウェーデン、イスラエル、スイス等で次期主力小候補としてテストされた。しかし、1948年の共産党無血クーデターにより、チェコスロバキア共和国に人民民主主義体制を掲げる共産党一党独裁政権が成立し東側入りした為、どの国もこのライフルを採用しなかった。

1952年には、ZK420とは異なるコンセプトのVz 52[2]を開発、チェコスロバキア軍が制式採用した。Vz 52は独自の7.62mm×45弱装弾を使用(この弾薬を使用するVz 52軽機関[3]もある)するセミオートマチックカービンで、性能はソ連のSKSカービンに近い物であった。チェコスロバキアは比較的自由に兵器を設計していたが、この頃になるとワルシャワ条約機構加盟国の兵器、弾薬の統一を進めるソ連の圧力が高まり、1957年にはVz 52が7.62mm×39仕様に改修されVz 52/57が開発される。そして他の加盟国と同様、AK-47への移行を迫られた。

その最中の1950年代中頃、チェコスロバキアアサルトライフル開発を進めていた。長年培ってきた優れた小火器生産技術を持つチェコスロバキアの兵器設計者達は、ソ連の圧力に断固として抵抗したのである。そして1958年、外見こそAK-47によく似ているが、より軽量で命中精度も高いアサルトライフルを独自設計で完成させる。その出来映えにソ連もAK-47を押し付けることをあきらめ、これがチェコスロバキア軍によりVz 58として制式採用されたのである。現在改良型のCZ2000もある。

特徴

Vz 58とAKの相違点として、同じガスピストン方式を用いながらも独創的なメカニズムを搭載している点が挙げられる。AKがボルトキャリアーと一体化したガスピストンを備え、ロータリーボルトロッキング機構を採用しているのに対し、Vz 58は独立型のガスピストンとワルサーP38に似た回転式の独立型ロッキングブロック機構を採用している。 回転式ハンマーを用いるAKに対し、Vz 58はボルトキャリアーに組み込まれたストライカータイプのハンマーを用いており、身内弾道を安定させやすくAKより命中精度が優れている。これはバレルの軸心を移動してインパクトを与える為、回転式ハンマーに比べバレルの上下振動を起こしにくい事によるものである。

また、Vz 58は直床でありながらボルトキャリアーがレシーバーデッキに覆われず露出している。これにより曲銃床のSKSカービンと同様にボルトをコックさせた状態で、クリップで束ねた銃弾を直接上から装填することができる。(サイト中盤にクリップで装填する画像あり)

金属部分の仕上げは大きく分けて3種類が確認されており、それぞれ黒塗りされた物、グレーで塗装された物、グレーで焼付け塗装された物である。チェコスロバキア軍(現在のチェコ共和国軍及びスロバキア共和国軍)では、グレーで焼付け塗装した物が採用されている。ハンドガード、グリップ、ストックは、初期型では樫材使用の木製だったが、後期型ではエボナイト系樹脂にチップを混ぜたものになっている。マガジンはAKと互換性の無い専用の物を使用する。

欠点として、フルオート射撃時に反動を逃がしすぎると、装弾不良を起こしやすく、これを防ぐ為にはしっかり「頬付け」保持した射撃姿勢が求められる。軽いボルトを重いボルトキャリアーで移動させ、ショートストロークオペレーティングロッドによる起動という特異な構造に原因があるとされる。訓練の不十分なゲリラや民兵などが例えばAKを扱うように「夜店の射的」の如く腕を「ぴんと張って」射撃するとこの問題が起きやすいとされる。

バリエーション

* Vz 58 P (固定式ショルダーストック仕様)
* Vz 58 V (サイドスイングフォールディングストック仕様)
* VZ 58 TACTICAL SPORTER(ストック、ピストルグリップ一体型)
* Vz 58 PN (Vz 58にアクティブ方式の赤外線スコープを装備したもの)
* VZ 58/97 スナイパー・ライフル (Vz 58をベースに開発された狙撃銃)

仕様

種別 アサルトライフル
口径 7.62mm
銃身長 390mm
ライフリング 4条右転
使用弾薬 7.62x39弾
装弾数 30発(バナナ型弾倉,AK-47との互換性なし)
作動方式 ガス圧作動方式
       ティルティング・ボルト閉鎖
全長 845mm
    636mm(銃床折り畳み時)
重量 2910g(弾薬なし)
    3590g(弾薬装填)
発射速度 800発/分
銃口初速 705m/秒

さらに詳しく → Vz 58



オールカラー最新軍用銃事典改訂版オールカラー最新軍用銃事典改訂版
(2007/04)
床井 雅美

商品詳細を見る
関連記事

タグ : アサルトライフル Vz58 Vz-58 チェコ チェコスロバキア

この記事へのコメント
URL:
Comment:
Pass:   
この記事のトラックバックURL
http://gunjimania.blog108.fc2.com/tb.php/1300-52855921
 この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

 | Copyright © 軍事マニアクス - Military Maniacs All rights reserved. | 

 / Template by 家族 ペット 自分史 ブログ