ツポレフ Tu-95 "ベア" (Tupolev Tu-95 "Bear"、Туполев Ту–95)

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2012/02/07(火)
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Tu-95(ツポレフ95;ロシア語:Ту-95トゥー・ヂヴィノースタ・ピャーチ)は、ソ連時代にツポレフ設計局によって開発された戦略爆撃機である。海軍向けの長距離洋上哨戒/対潜哨戒機型も開発され、それらはTu-142(ツポレフ142;ロシア語:Ту-142トゥー・ストー・ソーラク・ドゥヴァ)の形式名称が与えられている。NATOコードネームは-95、-142共にベア(Bear:熊の意)。

概要

1950年代に開発された長距離戦略爆撃機で、B-29のコピー機であるTu-4の発展型と呼べる機体であった。プロペラ機であるものの、搭載するエンジンはそれまでのプロペラ機に使用されていたレシプロエンジンではなく、ジェットエンジンの一種であるターボプロップエンジンを装備し、また大きな後退翼を持つ。そのためプロペラ機としては世界最速を誇り、最も成功したプロペラ機の一つとして挙げられる。プロペラは二重反転プロペラ4枚タンデム翼であり、比較的低速(約750~800回転/分)で回転し、プロペラ音が独特の低音を発する。

アメリカでも高速ターボプロップ機の研究は進められ、同時代の爆撃機でありライバルでもあるB-52においても当初案では高速ターボプロップの搭載が予定されていたが、結局実用化はできなかった。ソビエトが高速ターボプロップを実用化できたのは、前述した通りプロペラを比較的低速回転させて高速飛行させる手法を確立したからである。ただしターボプロップは700km/h以下の巡航速度なら効率は高いものの、それ以上の高速ではむしろターボファンエンジンのほうが効率は良い。後に登場する同クラスの速度の航空機のエンジンにはターボファンが普及し、ライバルであるB-52も当初はターボジェットエンジンだったものの、その後ターボファンエンジンに換装している。つまる所それが、本機が未だに世界最速のプロペラ機である理由である。ちなみに高速ターボプロップエンジン(ATP:Advanced TurboProp engine)の研究・開発は行われているものの、現在に至るもTu-95を凌ぐものは実用化されていない。

生産は断続的に続けられ、最終生産は1990年代で、総生産機数は派生型も含めて500機以上である。ソ連空軍の他、独立後のロシア空軍、ウクライナ空軍、カザフスタン空軍で運用されたが、ウクライナ、カザフスタンの保有機はロシアへ条件付で譲渡されるか、アメリカ合衆国等の資金援助で1990年代に搭載兵器とともに解体された。

1961 年10月30日、ソ連のノヴァヤゼムリャ島上空で行われたツァーリ・ボンバという史上最大の水爆実験では、水素爆弾「RDS-220」の投下に対衝撃波・放射線・熱線を重点に専用改修を受けたTu-95が使用された。

また、各国の領空侵犯機として確認された大型ソ連機は殆どがこのTu-95である。旧ソ連時代からアメリカや西ヨーロッパ、日本などの防空識別圏(時には領空内にも)に侵入して行われる偵察活動は、現在でも時折行われている。日本に接近して来る機の飛行行動は、その行動パターンから「東京急行」と呼称されている。

派生型

爆撃機型の他に偵察機型、対潜哨戒機型Tu-142が開発され、また主翼、エンジン等をそのままに胴体を改設計した長距離旅客機型Tu-114、Tu-114をベースにした早期警戒機型Tu-126などの派生型も開発、生産された。

* Tu-95 - 先行生産型。

* Tu-95M - 初期生産型。自由落下型の通常/核爆弾を主兵装とした通常爆撃機型。
    o Tu-95M-5 - KSR-5(西側名称:AS-6“Kingfish”)対艦ミサイル搭載能力を付与型した改造型。
    o Tu-95MR - 戦術偵察機型。
    o Tu-95MU - Tu-95Mをベースにした練習機型。

* Tu-95K - 対艦ミサイルの搭載能力を付与した対艦攻撃機型。
    o Tu-95K-20 - Kh-20(西側名称:AS-3“Kangaroo”)対艦ミサイル搭載能力付与型
    o Tu-95K-22 - Kh-22(西側名称:AS-4“Kitchen”)対艦ミサイル搭載能力付与型。
    o Tu-95KD - Tu-95Kに空中給油用ドローグを付与した型。
    o Tu-95KM - 偵察機兼用型。
    o Tu-95KU - Tu-95Kをベースにした練習機型。

* Tu-95MS - 空中発射巡航ミサイル搭載能力を付与したミサイル母機。BEAR-H
    o Tu-95MS-6 - 能力向上型。
    o Tu-95MS-16 - 機外搭載ハードポイントを増設した型。

* Tu-95RTs - 海軍向け哨戒機型。

* Tu-142M - 海洋哨戒機型。

* Tu-142MR - 潜水艦通信機型。

* Tu-142ME - 輸出型。インド海軍で使用。

* Tu-142MZ - “ベアF”

仕様(Tu-95MS)

要目

* 乗員:7名 -機長・副操縦士・航法士・航空機関士・兵装担当士官(爆撃手)・無線士・尾部銃手
* 全長:49.50m
* 全幅:51.10m
* 全高:12.12m
* 翼面積:310m²
* 空虚重量:90,000kg
* 最大離陸重量:188,000kg
* エンジン:クズネツォーフ NK-12MV(:en:) ターボプロップエンジン×4
* 出力:11,033kW(14,795shp)×4

性能

* 最大速度:925km/h
* 航続距離:15,000km
* 最大運用高度:12,000m(39,000ft)
* 上昇率:600m/min(2,000ft/min)

武装

* 固定武装:AM-23 23mm機関砲(尾部ターレット)× 1又は2
* ペイロード:最大15,000kg
     o 空対地ミサイル:Kh-20、Kh-22、Kh-55

さらに詳しく → Tu-95  戦略爆撃機



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鴨下 示佳

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